建設工事で重要な躯体工事とはどのような工事?

ビルやマンションなどの建設工事において、主要である構造部をつくる工事を「躯体工事」といいます。
建物は土台を固めて骨組みを作らなければなりませんが、建物の基礎部分と地階部分の地下躯体工事がまずは必要です。
地下水などが浸透しないように作業を行い、骨組みとなる鉄骨を組み立ててクレーンで吊り上げ、高所で鉄骨を建てて骨組みを作ってコンクリートで肉付けする形です。
建築物の種類
建築物は、使用する材料でいろいろな種類に分けられます。
日本の一戸建て住宅で多く採用されている「木造」、一般的なマンションの構造である「鉄筋コンクリート造(RC造)」、他にも「ブロック造」「鉄骨造(S造)」「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」など様々です。
そして、躯体をつくるためには様々な工事が行われますが、それぞれ専門の職人がその能力を発揮する場面です。
躯体工事にも種類がある
建築物にも様々な種類があるように、躯体工事にも次のように様々な種類に分けられます。
・基礎工事
・土・コンクリート打設工事
・とび工事
・型枠大工工事
・鉄筋工事
・生コンクリート圧送工事
・鋼構造物工事
・解体工事
具体的な躯体工事の内容
各階の躯体工事は、基礎工事後に開始されます。
柱、壁、梁、床などをつくるために、柱・壁の配筋を行って型枠を組み立て、上階の梁・床の型枠の組み立てと配筋を行います。
コンクリート打設までには、型枠組み立てと配筋の状況、かぶり厚さなどをしっかり確認し、清掃と検査が行われます。
このかぶり厚さとは、鉄筋からコンクリート表面までの最小寸法のことです。コンクリートはアルカリ性なので、かぶり厚さを確保すれば鉄筋が酸化することを防ぐことに繋がります。
工期の7割以上が躯体工事
工期のうち、その約7割以上を占める重要な工事が躯体工事です。
躯体工事の施工管理には、鉄筋や鉄骨、コンクリート、施工法などに対して高度な専門知識と経験が必要になります。そのため、しっかりと現場で品質を確認することができる施工管理技士の存在が重要です。
配筋時も、鉄筋の種類や径に相違がないか、目視で現物を確認し測定を行うことも必要です。組み方も設計図書通りになっているか、正しく固定されているか、やはり目視ですみずみまで確認しましょう。
型枠工事を終えればコンクリートを流し込むことになりますが、慎重に流し込みを行い、不良が起きていないか常に確認しながら行うことが求められます。