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建設業許可を取得するタイミングは個人?それとも会社のどちらがよい?

2018.12.21
分類:その他
建設業許可を取る時に、個人事業主で取得したほうがよいのか、それとも法人化して会社として取得するべきか迷うことがあるようです。 もし、近々会社を設立する予定があるのなら、先に法人化して建設業許可を取得したほうがよいと考えられます。

会社を設立してから建設業許可を取得したほうが得

個人事業主で建設業許可を取得し、その後、法人化した場合、取得した建設業許可を法人に切り替える手続きが必要になります。 その場合、単に名称を変更すればよいだけでなく、再度、新しく建設業許可を取得しなおさなければなりません。 そのため、建設業許可を取得する費用が2倍かかることになってしまうのです。 □建設業許可にかかる費用 建設業許可取得にかかる費用は、自分で行っても9万円程度ですので、仮に2倍費用が掛かる事になれば約20万円必要ということです。 余計な費用負担を抑えるためにも、先に法人化して会社として建設業許可を取得した方が良いと考えられるでしょう。

後継者への事業承継も会社のほうがスムーズ

仮に個人事業主で建設業許可を取得した場合、その許可は事業主だけに対するものになります。もし、事業主から後継者などに事業を譲る時には、引き継ぎなどがスムーズにできないことになります。 しかし、法人として取得した建設業許可は会社に対する許可なので、もし経営者が引退して後継者に引き継ぐことになっても、許可の要件を満たせば移行はスムーズにできるでしょう。 □法人化しておくと税金面でもメリットがある また、建設業許可が必要な事業規模の場合、個人ではなく法人化したほうが税金も低く抑えることができる可能性があります。 個人事業主の場合、所得税が課税されることになりますが、税額は所得に比例して増えていく累進課税制度です。 しかし、法人に対する法人税は、税率が一定という点が大きな違いです。

会社設立前に建設業許可を取得したほうがよい場合もある

もし近いうち法人化して会社を設立したいと考えているのなら、まずは法人化を行って許可取得という流れの方が掛かる費用を抑えることに繋がります。 しかし、中には急いで建設業許可を取得しなければ、仕事を受注する機会を失ってしまうなど、急ぐ場合もあるかもしれません。 法人化するためには、会社を設立するための書類や印鑑の準備や作成、登記申請、税務署手続きなど、1か月程度はかかることが一般的です。 その後、建設業許可を取得することになれば、すべて完了するまで2か月くらいはみておく必要があります。 ケースに応じたよいタイミングで建設業許可を取得するようにしましょう。