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地震により建設用タワークレーンが倒壊しないための対策を!

2018.12.26
分類:その他
もし建設現場で作業している時に、東日本大震災のような地震が発生したら建設用タワークレーンが倒れることはあるのだろうかと考えたことはないでしょうか。 実際、建設用のタワークレーンは、倒壊しないための安全対策がしっかりと講じられた状態で設置されています。 しかし、東日本大震災レベルという想定していたよりも大きな地震が発生したことで、安全なはずのクレーンが倒れ、大きな被害をもたらしたのも事実です。

なぜ建設用タワークレーンは倒壊した?

建設用タワークレーンが倒れる例としては、マストの途中部分が折れてしまうこと、接続されたステーの破損で支えることが難しくなったことなどが挙げられます。 建設用タワークレーンは、高さがあればあるほど、揺れやすさを増してバランスも失いやすくなってしまいます。 高さがある分、倒壊により大事故に繋がる可能性が大きくなるので、もし地震が起きた時にどのように対処するのか、事前に作業員に通達しておくことが大切です。

地震が発生時に建設用タワークレーンを倒壊させないために

地震はいつ発生するのか予測が付きませんし、発生を未然に防ぐ方法もありません。そのため、地震が起きても建設用タワークレーンが倒壊せずに耐える事ができる様にしておくことが求められます。 建設用タワークレーンの支えとなっているステー部分に、地震の揺れを吸収する摩擦ダンパーを組み込む方法なども検討しましょう。シミュレーションの結果では使用により揺れを抑えることができているようです。 また、建設用タワークレーンそのものの強度を高くして、揺れが起きても倒壊させない研究も進められているところなので、今後注目しておきましょう。

地震が起きた時の行動を普段から準備しておく

阪神大震災が起きた時の建設用タワークレーン倒壊による被害と、東日本大震災発生時の倒壊の被害では、東日本大震災の時のほうが被害の程度は抑えられています。 その理由として、建設用タワークレーンを強化する研究が進んだ結果と言えますが、倒壊が起きていないわけではないですし、今後、いつあのような巨大地震が発生するか分かりません。 もし地震が起きた時のために、建設用タワークレーンが倒壊してしまわない対策をできる限り講じておくようにしましょう。

作業員の地震発生時の行動なども重要

現場監督から作業員などに、地震発生時には冷静な行動を行えるように、避難通路の確認や心構えも必要となります。 特に危険を伴う現場でありながら、地震による揺れはその危険を増大させます。地震への安全対策について再度、検討するようにしてください。