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建設現場に設置されるゴンドラにはいろいろな種類がある!その特徴とは

2019.04.03
分類:その他
建設業で使用される「ゴンドラ」は、つり足場および昇降装置やその他の装置、これらに附属する物で構成され、作業床が専用の昇降装置により上昇・下降する設備であると労働安全衛生法で定義されています。 使用の目的や設置場所などによって、いろいろな形や構造のものがありますが、大きくは用途と構造、それぞれ2つの種類に分けることができます。そこで、どのような種類に分けることができるのか、その内容や特徴などをご説明します。

建設現場で使用されるゴンドラの用途による分類

ゴンドラを用途によって分類する場合、ビルの屋上などに常設される常設型、そして作業を行う期間において設置する可搬型に分けることができます。 常設型の場合は、ビルの屋上などに常に設置されるものであり、例えば窓ガラスを清掃する作業などで使用されます。 可搬型はビルの建築や補修、塗装や清掃作業などで用いられることが一般的で、簡単に設置や解体、撤去、運搬が可能となるものです。

構造によるゴンドラの分類

種類に応じて、走行形式や作業床の形式、アームの運動などでも分類されます。建設現場で用いられるゴンドラは、いずれも法令上、危険な作業が必要な場面において用いる特定機械として、安全規則やゴンドラ構造規格の適用などを受けています。 ・アーム固定型 ゴンドラの作業床をつる腕部分のアームが固定され、起状しないタイプのものが該当します。屋上などに台車を設けて、その上のアームを介してワイヤロープで作業床をつり下げます。ボタン操作で作業床が移動するような構造です。 ・アーム俯仰型 アーム自体が起状するタイプのもので、ワイヤロープが2本つるされたものであれば作業床を台車の後方に置くことも可能です。 ・懸垂型 ビルのひさし、または建造物から突き出した金具、もしくは天井などに直接取り付けるか、走行タイプのものをレールと電動トロリ、ワイヤロープでつり下げるという構造です。 ・デッキ型 建設などに取り付けた専用の突りょうなどから作業床をつり下げます。煙突やサイロなどの内壁作業用として使われることが一般的です。 ・チェア型 一人乗りゴンドラで、建設物などに設けられた突りょうなどからつり下げられた椅子の下に、昇降装置を取り付けてチェア昇降を行います。

ゴンドラの操作は必ず有資格者により行うこと

いずれのゴンドラの場合でも、操作はゴンドラを操作する上で必要な特別教育を受けた資格者が行うことが必要です。 可搬型ゴンドラで行う作業は共同によるものが多いため、作業を担う者全員がその資格を保有していることが望まれます。 過去に発生したゴンドラによる災害事例では、その多くが運用によるものです。事故のないように事前に調査・確実な設置計画を立て、手順を守り確認を行いながら作業を進めて行くようにしてください。