建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

建設工事の注文は予定価格に応じた見積期間の設定を

2021.03.26
分類:その他
建設工事の注文をするときには、予定価格に応じた見積期間の設定が必要となります。 見積期間とは設計図書を交付する日から入札日までの期間のことであり、この間に現場説明や質疑応答などが行われると考えておきましょう。

建設工事発注に見積期間設定は必須

建設業法で規定されている見積期間は工事一件の予定価格に応じ、元請けと下請けの請負契約においてトラブルがないように次のように設定されます。 ・500万円未満の場合は1日以上 ・500万円以上5千万円未満の場合は、10日以上(やむを得ない事情があるときは5日以 内に短縮可能) ・5千万円以上の場合は15日以上(やむを得ない事情があるときは10日以内に短縮可能)

見積もりの経費内容は明確に

建設工事の見積もりを依頼するときは、工事の名称・施工場所・工期・支払条件などについて、できるだけ具体的に書面で提示するよう努めることが必要です。 切土・型枠・鉄筋工事、本館・別館など種別ごとに、そして材料費・労務費・共通仮設費など内訳ごとでその内容を明らかにすることが求められます。 下請契約を締結する場合、契約内容を重要事項で明示し適正な契約書を作成することが必要です。下請工事が着工されるよりも前に、署名・押印し相互に交付するようにしてください。

建設工事の契約書で記載する14項目

建設工事の下請契約を結ぶ場合には、建設工事標準下請契約約款またはそれに準ずる内容が記された契約書で締結することになります。 当事者同士が必要となる項目が記載されていることが必要ですが、次の14項目は記載しておかなければならない内容として把握しておきましょう。 ①工事の内容 ②請負代金の金額 ③工事着手と工事完成の時期 ④前払金または出来高払の時期とその方法 ⑤当事者から申し出があったときの工期変更・請負代金の金額の変更・損害の負担・それらの額の算定方法などについて ⑥天災その他不可抗力による工期変更・損害負担・その額の算定方法について ⑦価格などの変動・変更に基づく請負代金の金額・工事内容の変更について ⑧工事施工により第三者が損害を受けたときの賠償金の負担について ⑨注文者が工事資材を提供・建設機械その他の機械を貸与する場合の内容とその方法 ⑩注文者が工事の一部またはすべての完成を確認するための検査時期とその方法、引き渡し時期について ⑪工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法について ⑫工事の目的物の瑕疵を担保する責任と責任履行に関する保証保険契約締結、その他の措置に関する定めとその内容 ⑬当事者の履行遅滞その他債務不履行の際の遅延利息と違約金、その他損害金について ⑭契約に関する紛争解決方法