建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

高層ビル建設で使用されるタワークレーンの解体方法は?

2021.06.23
分類:その他
高層ビルの建設には、使用する資材を効率的に運ぶことが大切となりますが、その際に活躍するのがタワークレーンです。 そのタワークレーンには2種類のクライミング方式がありますが、それぞれの特徴や解体の方法についてご説明します。

タワークレーンの2つのクライミング方式

タワークレーンには、支柱(マスト)を継ぎ足しながらのぼっていくマストクライミング方式と、床にクレーンを固定しマストを引き上げ本体がのぼるフロアクライミング方式の2種類があります。 この2つの方法は、いずれも工事が終われば解体されることとなりますが、一週間程度の作業です。

マストクライミング方式の特徴

建物にそってマストを設け、順次壁つなぎ材でマストを継ぎ足しのぼっていくことになる方式です。

フロアクライミング方式の特徴

一定の長さのマストをベースに設置しておき、そのベースごとのぼっていくのが特徴です。 クレーン本体を最上階に固定してからベースとマストを引き上げ、目的のフロアで固定させた後でクレーン本体をマスト最上部まで引き上げます。

タワークレーンの解体方法は?

無事に工事が終わった後に、タワークレーンは解体しなければなりませんが、この場合には解体するためだけの小さなクレーンにより解体していきます。

①解体用クレーンの部品を吊り上げる

工事で使用されていたタワークレーンを使い、解体用小型クレーンの部材を屋上まで吊り上げてから組み立て、大型のタワークレーンを解体します。

②さらに小型のクレーンを組み立てる

タワークレーンを解体したら、さらに小さなタワークレーンを組み立て、解体用小型クレーンを解体するという作業を何度か繰り返します。

③最終的な解体用のクレーンを手作業で解体

だんだんと組み立てる解体用のクレーンは小さくなっていきますが、ひとつの部品を人の手で運ぶことができるほどの大きさになります。 最終的には最後のクレーンを手作業で解体し、部品は工事用のエレーベータなどに載せ地上に降ろします。

マストクライミング方式のタワークレーンの解体方法

タワークレーンのマスを建物の外側につくるマストクライミング方式の場合には、まずマストを少しずつ短くし、タワークレーン本体を地上近くまで降ろしてから移動式クレーンを使って解体します。