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物流の中でもタイヤを保管・管理する倉庫は自動化が望ましい?

2021.02.11
分類:経営

物流の中でもトラックタイヤやバス用のタイヤを保管する場合、パレットを使うことなく保管できるタイヤ保管自動倉庫が注目されています。

もしパレットが破損してしまったときには修理が必要ですし、足らなくなったときには買い足さなければなりません。その上、パレットを管理し回収するといった作業も必要になります。しかしタイヤ保管倉庫であればパレットレスなので、そのような問題が解消されます。

タイヤ保管自動倉庫の特徴

日本は高齢化が進んでいるため、物流業界は人手不足が深刻な問題となっています。そのような状況でも、機械任せにするのではなく、作業を効率化させながら労働者が働きやすい環境を整備する上でも、タイヤ保管倉庫は有効です。

パレットレスであることからタイヤのみの充填効率を追求できるため、ラック全体で保管効率を向上させることができます。

また、平倉庫の場合にはタイヤを枠付パレットに積み込む作業と、パレットからタイヤをおろす作業が必要になりますが、パレットレスなのでこれらの作業は一切必要ありません。

保管した様々な種類・サイズのタイヤを、平倉庫なら安全に気を配りながら掘り起こし、探さなければならなくなります。しかし自動倉庫ならロケーション管理が可能なので、全自動で先入先出しをスムーズにできます。

 

ブリヂストン物流でも自動化設備導入

20207月には、東京都中央区に本社のあるブリヂストン物流が、大都市型物流倉庫として大阪事業所を本格稼働させました。

この物流倉庫には、省力化・省人化の取り組みとして各種自動化設備を導入し、安全品質向上と労働負荷軽減を図ることを実現させています。

物流業界ではドライバーの拘束時間が制約を受けたことで、長距離運行が困難な状況となっています。

そのためブリヂストン物流でも、輸送時間と距離の短縮化を実現させるために、大都市圏など需要地に近い立地に地区倉庫を構えるなど、拠点政策を進めているようです。

大阪事業所を新設したのもその取り組みの一環であり、これまでは人手に依存してきたタイヤ物流を自動化させ正式に稼働しています。

ブリヂストングループでは、販売物流はこれまでグループの販売会社が担当していました。しかし商物分離の観点から、今後はブリヂストン物流の事業所が担うように移行したようです。

さらに大阪事業所など大都市型物流倉庫が販売物流機能の受け皿となることで、販売会社は販売に専念できることでしょう。

ブリヂストン物流が物流を担うことで、グループ全体の生産性向上への期待を高めているようです。