新型コロナウイルス感染拡大の影響により、「フードデリバリー」といった配達員の仕事が注目されるようになりました。
専用のリュックなどを背負ったフードデリバリーの配達員が、自転車などで料理を運ぶ姿を目にしたことがある方も少なくないことでしょう。
スマートフォンで注目された料理を届けることがフードデリバリーの配達員の仕事ですが、交通違反や「白ナンバー」で届けるケースなどが問題視されています。
職を失った方や経済的に不安を抱えた方たちが収入を得る手段として注目されているフードデリバリーの配達員ですが、特に問題になっている「白ナンバー」による配達について解説していきます。
フードデリバリーとして知名度の高いサービスがウーバーイーツですが、自転車や原付自転車、届出車両で配達することができます。
しかし届出を行っていない自家用車を使う「白ナンバー」での配達が問題視されており、自家用車をそのまま配達に使うことは法律違反であることを認識しておく必要があるでしょう。
もし車で配達したいなら、軽貨物は営業用の「黒ナンバー」を取得なければなりません。
営業用の黒ナンバー取得には一定の手続が必要となり、費用や時間もかかります。
白ナンバーの配達は法律違反ですが、フードデリバリーでも配達員登録の際にナンバー登録など車両確認は行われています。
しかし写真を撮影して送るだけのため、別の車両を使われてしまう可能性があります。
フードデリバリー専用のロゴ入りバッグの使用も任意となっているため、自家用車で別のバッグを使っていれば、白ナンバーによる配達か見分けがつかないのも現状です。
白ナンバー配達で警察に検挙された配達員も存在するなど、取り締まり強化により改善されている傾向も見られますが、まだまだ隠れ白ナンバー配達が存在しています。
国土交通省も、「飲食物等のデリバリーに係る貨物自動車運送事業法の遵守について」という通知を出すなど、白ナンバーの白トラ行為法令違反として注意喚起しています。
白トラ行為とは、貨物自動車運送事業法に基づく許可や届出が必要なのに取得せず、他人からの需要に応じて有償により貨物を運送することを指しています。
フードデリバリーで配達員として働くときには、白ナンバーによる白トラ行為と判断され、捕まることのないように必要な手続は済ませておくようにしましょう。