近年ではAIやロボットを活用した作業の効率化が様々な産業で注目されていますが、「IoT」もその1つです。
「IoT」とは「Internet of Things(アイオーティー)」を省略した言葉であり、物流業界では業務をインターネットでつなぐことを意味します。
物流業界でのIoTとは、たとえば物流業務における保管や移動を行う商品や荷物を、インターネットによりつなげるというイメージです。
商品ごとや梱包単位ごとにデバイスが取り付けられ、情報を発信することでインターネットにつながるという世界となります。
段ボールそれぞれに小さなセンサーのデバイスが取り付けられ、無線LANや携帯電話などのネットワークによりインターネットにつながり、自らの商品名や入数、期限などの情報、そして現在の温度や湿度、衝撃の有無などが発信されるとしたらどうでしょう。
倉庫に保管されている商品の状態をリアルタイムで把握することが可能となり、輸送中も現在の場所や状態を追跡することができるようになります。
そして集められた情報をもとに次に何が起きるのか予測し、もっともよい処理を選ぶことができるようになるでしょう。
現在ではIoTの考え方は生産現場などで導入しつつあり、作業の効率化を図る取り組みが進んでいます。
物流業界でIoTが導入されることが現実化されるのはまだまだ先のことかもしれませんが、いずれそのような時代が訪れればより物を安心して届けることが可能となるはずです。
倉庫の入出荷、軒先での受け渡しなど、すべて人により作業が行われ、その実績が登録されています。しかしインターネットを活用することにより、それらすべての実績は自動的に登録されるようになり、倉庫や荷卸しの現場で必要とされる人の手を使った作業も大幅に軽減されるようになるでしょう。
特に物流業界は人手不足が問題視されている業界のため、インターネットを活用することで不足した人手分の作業を補うことにつながるはずです。
すでにインターネットを使った物流として、トラックを探す荷主企業と運ぶ荷物を探す運送業者をマッチングするネットワークビジネスなどもあります。
また、現在依頼した荷物がどこにあるのか、インターネットを使っておおまかに検索が可能となるシステムなども採用されていますので、今後はもっと詳細な情報を知ることができるような仕組みに変わっていくことが期待されるところです。