インターネット通販拡大などで、運送市場は追い風を受けている状態といえます。
業績拡大し続けるトラック運送業界ですが、今後はどのように変わっていくのでしょう。
需要が高まっているときだからこそ、深刻化する人手不足を解消しなければならない状況にあるといえますが、今後の運送業界の動向について考察していきましょう。
近年、楽天やAmazonなどEC市場が急拡大しているため、それに伴うように配送する量も拡大しています。
配送料は増え続けているのに対し、運送ドライバーの新規採用は追いついていない状態であり、運送業界では人材不足解決が急務となっているといえるでしょう。
新型コロナウイルス感染拡大の影響による巣ごもり消費など、行動変容が人々の生活様式に変化をもたらし、EC市場をさらに拡大させているといえます。
人々が社会生活や消費生活を行う上で物資を必要とし、すべて自らで調達することは不可能であると考えれば、トラック運送業はなくなることのない将来性が期待できる業界といえます。
ただしテクノロジーや社会課題が変化することで、トラック運送業に何らかの変化の波が訪れることは考えられます。
ドローンやロボットなど最新技術を導入することで、人の手を介す必要はなくなる可能性もゼロではありませんが、業界自体の基盤は強固であるといえるでしょう。
トラック運送業の抱える課題は、やはり深刻な人材不足です。
50代が既存のドライバーであるなど高齢化が進み、若手ドライバーを獲得できない状況によって、だんだんとドライバー数は減少すると考えられています。
運送業界の平均給与も上がらないことや、情報関連の業界に人気が集中していることなどで、10~30代の働き盛り年代を取り込むことは難しくなっているといえます。
運送業界が抱える人手不足問題を解消するために、期待されているのはテクノロジーを駆使した物流の自動化です。
運送トラックを自動運転化することや、倉庫作業の自動化、ドローンを利用した配送網など、人の手を必要としない物流に期待が高まっています。
革新的な技術が導入されるようになれば、運送業が抱えるドライバー不足問題は解消されると考えられますが、自動運転化は法規制をクリアすることが難しい状況です。
一般道で自動運転のトラックが走行できるようになり、完全自動化されるまでにはまだ時間がかかると考えられています。