軽貨物運送業は、個人が独立開業して運送業を営みたいときにおすすめのビジネスといえます。
比較的少額の資金で独立することができるため、運送会社の会社員として働いていた方などが脱サラしたい場合にもよい方法です。
しかし実際に独立開業した後、報酬など十分に受け取ることができなければ意味がないため、メリットやデメリットを理解した上での決断が必要といえます。
そこで、軽貨物運送業は個人事業主のほうがお得なのか、メリット・デメリットについて解説していきます。
個人事業主が軽貨物運送業を開業する場合、都道府県の運輸局で所定の手続が必要ですが、以下の流れで行います。
①都道府県の運輸支局へ必要書類を持参し届出する
②黒ナンバー発行を受けて車両に取り付ける
③自動車保険の任意保険へ加入する
個人事業主で軽貨物運送業を営むメリットは、主に次の3つです。
・開業のハードルが低い
・自分のペースで働ける
・頑張るほど収入が増える
それぞれのメリットについて説明します。
一般貨物自動車運送事業や特定貨物自動車運送事業は許可制であるため、届出すればすぐに開業できるわけではありません。
しかし軽貨物運送業は届出後にすぐに開業できるなど、ハードルが低いことがメリットです。
普通免許を所有している方が、軽貨物車と車庫を確保すれば開業できるため、比較的費用もかかりにくいというメリットもあります。
勤務時間や勤務地に縛られることなく、事業主として自身のペースで働くことができるのはメリットです。
出来高制で所得を得るため、頑張るほど収入が増えます。
経験を積むことで、荷主への対応なども学び取引数なども増えていくことでしょう。
個人事業主で軽貨物運送業を営むデメリットは主に次の3つです。
・手続が煩雑
・自己負担が重め
・社会的信用度が低め
それぞれのデメリットについて説明します。
開業の準備・申請・手続などそれほど複雑ではないものの、確定申告などは会計や簿記の知識がなければ税理士などに依頼しなければならない可能性もあります。
会社員は社会保険や厚生年金に加入するため、保険料は労使折半で半分を会社が負担してくれます。
しかし個人事業主になると国民健康保険と国民年金に加入することになり、所得によっては多額の保険料が発生します。
車の維持費なども含め、自己負担が重くなるのはデメリットといえるでしょう。
個人事業主は社会的な信用が低いため、銀行から融資を受けたくても審査に通らない可能性もあり、節税対策を取りにくいなどで苦労することもあるといえます。