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運送事業者による譴責とは?処分する場合に満たさなければならない要件を解説

2023.12.01
分類:リスク

 

譴責(けんせき)とは、不正や失敗に対する厳しい咎めのことです。

 運送業などでも組織内の懲戒処分として始末書など提出を求めるケースもあるでしょうが、解雇や出勤停止などと比べると最も軽微な処分として扱われています。

 そこで、運送事業者による譴責について、処分する場合に満たさなければならない要件など解説していきます。  

 譴責処分とは

 懲戒処分の1つを譴責といいますが、これは、悪い行いを戒めて責めることを意味します。

 譴責に該当する処分として、たとえば会社などで始末書を提出させることなどです。

 本人が自らの行いを反省し、また同じミスや間違いを繰り返さないために反省文の提出を求める措置であるため、懲戒処分の中では比較的軽い処分です。

 そのため譴責処分から減給や解雇へとつながることは、まずないと考えられます。

  

譴責と訓戒の違い

 戒告・訓戒は始末書提出を求めることはないのに対し、譴責では始末書を提出するように求めます。

 就業規則に記載されている事柄に関しては譴責処分とされるため、就業規則に記載されていなければ処分できず、懲戒処分ではなく厳重注意など口頭や書面で注意することになります。

  

譴責処分の流れ

 就業規則で。従業員の言動などが譴責処分に該当する場合、証拠となる情報を確認する作業が行われます。

 情報として収集した証拠について、従業員には弁明の場が設けられます。

 弁明を聞いた後で、会社側が最終的に話し合い、処分を決定して従業員に通知するという流れになります。

 懲戒処分に関して、社内公表するケースもあるようですが、名誉棄損であると従業員から訴えられてしまうと、損害賠償しなければならないリスクもあるため注意してください。

 

始末書が提出されないときの対応方法

 譴責処分の際、処罰対象の従業員に始末書を提出することを伝えたのにもかかわらず、提出がないというケースもあるでしょう。

 しかし本人に強制することはできず、始末書の提出がないことを理由にさらに重い処分へ変更することもできません。

 ただ、始末書の代わりに顛末書や報告書を提出する業務命令はできます。

 顛末書や報告書の提出は、処分ではなくあくまでも業務命令であるため、業務として行うように指示されたことは従ってもらう必要があります。

 始末書をいつまでも提出しない従業員がいる場合には、報告書などに切り替えて提出を求めるとよいでしょう。