運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業は大型トラックでないと稼げないは嘘?

2017.07.21
分類:その他

現在トラックのドライバー不足が深刻な問題になっていますが、どの運送業者でも仕事はあるのに仕事をさばくことができないほどの人員不足に陥っています。
トラックのドライバーにも色々な種類があり、大型トラックの運転手として長距離荷物を運ぶドライバーもいれば、小型トラックを使って配送を行うドライバーもいます。
そして扱う荷物も建設資材の場合や、書類、食料品と様々で、共通しているのは決められた時間までに荷物を配送・集荷する必要があるということです。


人材確保のための給与条件はどうすれば良いか
安全面にも配慮が必要ですし、心身ともに負担が大きいため体力も必要です。もっとも車の運転が好きな人や得意な人でないと働き続けることは難しいと考えられます。
その中でも大型トラックのドライバーは普通免許では運転できませんので、人手不足に陥りやすいと言えるでしょう。ただし年収もその分高く望めるケースもあります。
しかし大型トラックでなければ稼げないわけではなく、それぞれトラックの種類によって特徴や年収などは異なります。
求人を出す時など、企業としてはどのくらいを目安として設定すれば良いかを確認しておきましょう。


小型トラックの一般的な月収
小型トラックは通称2トン車と呼ばれており、地場配送を中心として行います。多くは地元の住民や中小企業に対する配送業務で、一般的な待遇面は月給で18~22万円程度となっているようです。
慣れ親しんだ地元で働きたいという人材や、地域の人と触れ合うことを好む人などに向いていますので、未経験者や女性などの募集に良いでしょう。


中型トラックの一般的な月収
中型トラックは通称4トン車と呼ばれており、2トン車と比べると車体の大きさがあることで輸送能力が高くなります。バン・ウイング、平ボデー、タンクローリーなどが4トン車と呼ばれるトラックです。
短距離だけでなく中距離の配送が可能となりますが、稀に長距離でも利用されています。待遇面は月給20~30万円程度が一般的ですが、長距離が多くなると35万円程度になることもあるようです。


大型トラックの一般的な月収
トラックドライバーの花形とも言える大型トラックで、多種多様なボデーがあります。ただし問題となるのはやはり体力的な部分です。待遇も運送業者や荷主によって様々で、一般的な水準も定まっていません。
以前ほどは稼げなくなったと言われるトラック業界ですが、大型トラックの場合は月給50万円を稼ぐ人もいるようです。


トレーラーの一般的な月収
大型トラックと仕事内容に差はありませんが、輸送能力の高さや運転技術が高いことが重要視されますので大型トラックよりもさらに3~5万円程度上乗せで支払われることが多いようです。


若手ドライバーも確保しやすくなった?
そして平成29年3月12日に準中型免許の新設に伴う改正道交法が施行されました。準中型免許の新設により、総重量7.5トン未満の小型トラックなどの運転が可能となりました。
中型免許は20歳以上でなければ取得できませんが、準中型免許は18歳から取得が可能となるため、ドライバー不足に悩む運送業界が若手ドライバーを確保しやすい環境になったと言えます。


深刻な人手不足解消のためにも
現在運送業界はドライバーの高齢化や長時間労働などで労働環境が悪化し、深刻な人手不足に陥っています。人材確保のために、トラックの種類ごとの特徴や月収などを再度理解し、求人を出す時の参考にしてみてはいかがでしょう。