運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送会社と物流会社は同じではない?そもそも何が違うのか

2019.01.08
分類:その他
運送業には、運送会社と呼ばれる会社もあれば、物流会社と呼ぶ会社もあります。しかし、どちらも似た意味にかんじてしまい、違いがあるのかという疑問を持つ方もいるでしょう。 そこで、運送会社と物流会社の違いについて確認しておきましょう。

物流会社の作業内容

物流会社との「物流」の意味を考えれば、モノが流れる一連の動きに関係する会社とも言い替えることができます。 顧客からモノを預かって倉庫に保管し、注文に応じてピッキングして、指定された時間に納品先へと届けることを行います。 貨物の輸送だけでなく、荷物の保管や荷役、流通加工、包装まで行うのが物流会社といえます。

運送会社の仕事はモノを運ぶこと

その一方で運送会社の「運送」の意味から考えた場合、運ぶことだけに限定されている会社ということになるので、トラックなどを使ってモノを運ぶ会社といえます。 そのため、トラックだけで事業を行っていれば運送会社、センターを設置している中規模以上の会社は物流会社といえるでしょう。

他業種から見れば同じでも実際は異なる

他業種から見れば、どちらもそれほど変わらないと思うかもしれませんが、実際、物流会社は荷物を保管するセンターなど倉庫が必要となりますし、その分、人材も多く必要とします。 荷物を運ぶトラックドライバーはもちろん、配車担当者、荷物の管理やピッキング作業を行う作業員なども必要です。 ただ、運送会社のほうが物流会社よりも人材は少なくて済むので、比較的小規模で事業を行うことが可能です。

性質自体が異なる?

また、同業種からみれば運送会社と物流会社はまったく異なった性質を持っているといえます。 先に述べたような行う作業や会社の規模の違いだけでなく、運賃削減を検討しやすいのが物流会社で、そうではないのが運送会社なのです。 物流会社の場合、荷主となる企業にいかに儲けてもらうかに焦点をあわせる事ができます。そのため、もし競合企業がいたとしても、荷主の物流コストを削減するために運賃を下げる提案もできるでしょう。 それに対し、運送会社は荷主の言いなりになってしまいがちで、運賃が変動に一喜一憂してしまうものであることが大きな違いです。

運送会社が物流会社に負けないために

最終的に荷主に選ばれるのは、荷主が抱えている問題部分を考えながら、コスト削減の提案ができる物流企業ともいえます。 運送会社が物流会社に対抗するために、運送会社もどのように対応していくべきか考える必要があるでしょう。