荷物の破損は誰の責任?運送・物流業界で考えたい衝撃による破損トラブル
荷物の運送業務の中で、輸送の際に荷物が破損してしまうというトラブルは少なくありません。
もし輸送途中で破損してしまうと、そもそも製品を梱包する前にすでに破損していたのか、それとも運ぶ中で何らかのトラブルが発生したことが原因なのか考えさせられることになります。
目にみえる破損だけでなく、製品内部の破損などは外観からでは確認できないこともありますので、いつどこで破損が発生したのか明確にさせる対策を講じることが必要となるでしょう。
輸送中で多いのは衝撃による破損事故
輸送による破損事故で最も多く、その半数以上を占めるのが衝撃によるものです。破損トラブルを防ぐためには、積み込み作業や積み下ろしなどの際に発生する衝撃を軽減できる対策を講じておくことが必要であるといえるでしょう。
また、トラックやコンテナでの移動よりも、積み込みや積み下ろし、荷役、中継ターミナルなど人の手を介する時のほう破損リスクは高くなりがちです。
さらに海外などが間に入ると、運ぶ距離や時間も長くなるので国内のみの輸送より破損リスクは高くなってしまいます。
破損リスクは人が介在する作業で発生しやすい
出荷した後、どこで破損が発生したのかが特定できないことが多く、責任の所在を明確にしたくてもできないという場合もあるようです。
そのため、人が介在する作業ではより荷扱いに注意を払うように注意喚起することが重要になります。
発生する破損の種類
荷物に対する破損の種類も様々で、箱が潰れたり擦れたり、へこみが生じるといった外部破損もあれば、製品の筐体がわれてしまったなどこみなど製品外部の破損、さらに基盤が壊れるなど製品内部の破損、ネジの離脱など部品の脱落、他にも化粧箱の破損や汚損といったものがあります。
この場合、輸送中のトラブルであれば物流企業が責任を負うことになるため、本当に物流過程で衝撃が加わり荷物が破損してしまったのか、衝撃の見える化が重要となるでしょう。
対策として効果が高い方法としては、衝撃を検知するシールや衝撃レコーダーを用いる方法、梱包強度の見直しなどが挙げられます。
さらに取り扱う作業に対しても十分に注意を促し、教育や安全研修を実施することも行うことが必要です。
本当に衝撃が発生したのか明確にすることが可能に
もっとも有効なのが衝撃を検知するシールやレコーダーを採用する方法で、どこで衝撃を受けたのか、そもそも衝撃など発生していなかったという証拠になります。
すでに製品が破損していたのか、衝撃を受けたことが原因で壊れてしまったのか、責任の所在を明確にすることに繋がります。