運送業は複雑な税務や会計処理もあるため、税理士に顧問になってもらったほうが安心といえます。
しかし税理士と顧問契約を結ぶ場合、顧問料など費用も発生するため、本当にメリットがあるのか理解した上で決定したほうがよいでしょう。
そこで、運送業が税理士と顧問契約を結ぶメリットや、専門家の探し方について紹介していきます。
「税理士」とは、国の認めた税務の専門家であり、税理士法による独占業務として次の3つが定められています。
・税務代理
・税務書類作成
・税務相談
上記の独占業務以外にも、
・コンサルティング業務
・会計参与
・記帳代行
・行政・司法の支援
などの仕事に従事する税理士が増えつつあります。
税理士にも得意とする分野はあるため、顧問契約を結ぶときには、相談したい内容や依頼したい業務を得意とする専門家を選ぶことが大切です。
運送業が税理士と顧問契約を結ぶメリットは、面倒な会計処理などを任せることができることです。
税務に関する知識がない状態では、適切な会計処理などもできません。
また、運送業では業界再編が進んでおり、M&Aなど検討するケースも増えつつあります。
この場合、売却と買収のどちらの立場となるかによって手続や準備などが変わるため、M&Aなどに詳しい税理士などに相談すると安心です。
なお、運送業の場合、税務に関することとして、
・トラック購入の買取またはリースの有利・不利の判断
・新車購入における特別償却・税額控除
・交通反則金の損金不算入
などについてたずねておくとよいでしょう。
運送業が税理士と顧問契約を結ぶのであれば、原価の積み上げで利益が成り立つ業界であるからこそ、業界の専門的な知識や問題点を指摘できる税理士を探しましょう。
色々な業種の顧客がいる税理士であれば、同業他社のデータなどを多く目にしており、現状聞き取りなどで改善していかなければならない部分など的確にアドバイスしてくれます。
また、運送業と資金調達は切っても切り離すことのできない関係にあるため、銀行から融資を受けるポイントや担当者との付き合い方など、色々なアドバイスをしてくれる税理士なら心強いはずです。
補助金や助成金などの情報に関しても詳しい税理士であれば、より安心して相談できると考えられるため、運送業にも精通している専門家か見極めることが重要といえます。