運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送会社が取り扱う送り状の種類とその特徴とは?

2020.10.22
分類:その他
運送業界で行う作業である情報加工のうち、配送用帳票として送り状を扱うことが挙げられます。 送り状とは配送先と送り主などの情報が記載されている配送伝票を指しており、運送業界では親伝とも呼ばれています。他にも配送用宛名シール(絵付)を子伝と呼びますし、メール便などに使う住所シールは別途、宛名シールと呼んでいます。 運送会社により、送り状の仕組みはそれぞれ違いがありますし、同じ運送会社でも運送手段により形式が異なることもあります。

佐川急便が取り扱う送り状の特徴

たとえば佐川急便が使っている汎用版の送り状は封入式と呼ばれるもので、汎用システムから印字が可能です。 簡単なレイアウトに文字数も増やすことができますし、そもそも複数のパソコンで作成できるなど手書きが苦手な場合にもメリットがあります。 ただ、控えや金券の取り外しに手間がかかることや、複数個口であれば別途、子伝を必要とする点が面倒です。 さらに担当ドライバーは届け先コードを手書きしなければなりませんし、荷物を重ねた時に破れてしまう可能性も考えられます。 そのため最近では専用送り状システムであるe飛伝を使った送り状が多くなっています。 封入式の場合はドットプリンターを使うため、印字まで時間がかかってしまいますが、e飛伝は感熱転写であるサーマル式なので素早く印字できますし、複数個口でも同時に子伝も出力されます。 サービスによって伝票を変える必要もなく、届け先コードの手書きも不要なため、担当ドライバーの負担も軽減される点でもメリットがあります。 ただレイアウトと文字数に制限があるため、名称すべてが印字できない場合もある点は注意しましょう。 さらに荷物を発送した後で佐確定データの送信という流れになるため、送信後に取り消しや変更があった場合には手間がかかります。また、感熱による印字のため、時間が経過することで文字が薄くなったり消えてしまったりという可能性もあるのはデメリットといえるでしょう。 ただそれらのデメリットはあるものの、使用割合はe飛伝が9割、封入式が1割程度といわれています。手書きで伝票を記載する手間を考えると、今はかなり便利になったといえるでしょう。

個人情報漏えいなどを発生させないためにも

送り状に印字する個人情報は重要な情報であるため、漏えいや記載ミス、改ざんなどが発生しないように細心の注意をはらいながら管理することが必要です。 そのためにも運送会社では、最新の技術を用いた設備を整備していくことも必要であるといえるでしょう。