通常、「インセンティブ」とはモチベーションを維持・増幅させる金銭や金銭以外の外的刺激を指しています。
英語の「incentive(刺激・動機・誘因)」に由来した言葉で、ビジネスシーンでは次の2つの意味を指す言葉として使われます。
・成績に応じた報奨金
・従業員のやる気を起こさせる金銭以外の動機
仕事の業績に応じ、従業員に報酬を与えるときの評価制度としての意味が強いですが、運送業でもインセンティブを活用することはできます。
そこで、今後、運送業でインセンティブを制度として導入することを検討する前に、知っておきたいその種類について説明していきます。
従業員に与えるインセンティブは、
・金銭的なインセンティブ
・金銭以外のインセンティブ
の2つに分けることができます。
金銭的なものの具体例としては、報奨金や報酬など「お金」を与えることであり、金銭以外のものはモチベーションアップを図るために「表彰」することなどが挙げられます。
それぞれ詳しく説明していきます。
金銭的なインセンティブの場合、主に従業員に支払う給料や賞与に上乗せする形で報奨金を支払うことが多いといえます。
そこで、次の2つに分けてそれぞれ説明していきます。
・給料上乗せの報奨金
・賞与上乗せの報奨金
目標を達成することにより、給料に一定の金額が上乗せされるケースもあれば、業績が向上することによって支給額が増えるというパターンもあります。
受注1件につき〇円を上乗せするケースと、目標達成率や受注した金額の何割などを支給するケースがあるといえます。
賞与に対して報奨金を上乗せするパターンのため、インセンティブを受け取るまで一定の期間待つことになります。
ただ、賞与までに頑張ろうという気持ちを持つことができるため、モチベーション向上にも効果があるといえるでしょう。
金銭以外のインセンティブとして挙げられるのは、たとえば次のようなケースです。
・表彰(社長賞・期間MVPなど)
・物品の支給(高級文具・腕時計・ギフト券など)
・旅行(国内または海外への旅行)
・研修(資格取得に向けた講座の受講・グループ会社の海外拠点周り)
なお、インセンティブとして支給されれば所得税の課税対象となるため、金銭だけでなく物品も税金がかかる対象となることは留意しておきましょう。