トラック運送業では、ドライバーによる交通事故を発生させない交通安全教育を定期的に実施することが大切です。
仮にトラックが交通事故を起こしてしまうと、自家用車による交通事故よりも被害が大きくなりがちであるため、ドライバーの安全教育は切り離せない重要な取り組みといえます。
ただしドライバーに対する安全教育について、何から始めればよいかわからないという場合もめずらしくないため、警察署に依頼して交通安全教育指導してもらう方法について紹介していきます。
運送業で働くドライバーには、交通事故を起こさないための安全運転について、心構えしておくことが求められます。
一人ひとりが安全運転を心掛けることにより、一般ドライバーの模範となり危険な事故を防ぐことができます。
運送業ドライバーの心構えとして、求められることは次の5つです。
・思いやりや譲り合いの気持ちで運転する
・油断や過信せず注意を払う
・急ぎやあせりは抑えて運転する
・怒りや苛立ちをなくして運転する
・エコドライブを励行する
なお、安全教育の重要性や心構えを理解した上で、ドライバーに対する安全教育を行うとき、警察署などを頼ることもできます。
警察署に安全指導を依頼した場合、交通安全課などの担当者が運送会社まで出張し、交通安全講習会を開催してくれます。
講習会では、主にトラックの交通事故の統計を解説し、管轄エリア内での事故の地域性などについて話をしてもらえます。
交通ルールや意識するべき心構えなど、様々な内容が伝えられるため、DVD映像など交えた1時間程度の講習を開催してもらうとよいでしょう。
警察署に講習を依頼すると同時に、国土交通省マニュアルもうまく活用しましょう。
出張講習は1日で終了するため、短期的に集中して安全意識を高めることに有効です。
しかし日常的な指導も必要となるため、国土交通省の公式サイトで公表されている「自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行なう一般的な指導及び監督の実施マニュアル」なら、ドライバーの指導や監視の実施に最適といえます。
トラック・トレーラーの特性に合わせた運転や注意点、安全運送方法など、具体的な指導内容について120ページ以上に渡り解説されているため、日々の社員研修や安全研修に活用してみることをおススメします。