会社員として運送会社で働いていたものの、独立して運送業を始めたいと考えたとき、気になるのは開業資金です。
ニーズが高まっている運送業は、将来的に見ても需要が伸びる可能性が高いため、独立開業を希望しているものの、お金がなければできません。
そこで、運送業で独立するときに必要になる開業資金はいくらなのか、必要な資金や準備について解説していきます。
運送業のうち、一般貨物自動車運送事業で独立開業する場合には、開業資金として700~1,700万円程度の初期費用が必要です。
初期費用の詳細の目安いは以下のとおりとなります。
・車両費 約600~1,000万円
・物件取得費 約50~600万円
・保険代 約30~50万円
・備品代 約10~20万円
一般貨物自動車運送事業で独立開業するときには、「運送業許可」を取得することが必要です。
運送業許可を取得する場合には、次の要件を満たすことが必要になります。
・従業員(運転者・管理者)を揃えている
・営業所を市街化調整区域外に構えている
・営業所に2.5㎡以上の休憩室がある
・車両を駐車できる場所がある
・用途欄が「貨物」の車両を5台以上所有している
・申請後の法令試験に合格している
なお、車両を駐車できる場所は、出入り口前の道路幅に関して以下の要件を満たすことが必要です。
・対象道路が一方通行であれば2.5~3.0m以上
・対象道路が相互通行であれば5.5~6.0m以上
一般貨物自動車運送事業では、次の2種類の管理者が必要です。
・運行管理者
・整備管理者
一般貨物自動車運送事業で独立開業するときには、最低5台の貨物車両が必要となります。
この場合、一般的な軽自動車などは台数として認められないため注意しましょう。
運送業許可の取得においては、事前に市街化調整区域外で営業所を開設することが必要です。
また、2.5㎡以上の休憩室と駐車場も必要となるため、6畳以上の駐車場付き物件を選ぶようにしましょう。
運送業独立開業の際には、営業形態や事業の種類に合った従業員が必要となります。
運送業許可取得においては、要件を満たすことができるか確認した上で採用活動を進めてください。
従業員採用後も、人材教育をしっかり行うことが必要です。
独立開業直後は経営者が直接指導することになるため、必要な知識・スキルを身につけておくことも必要となるでしょう。