運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業の路上駐車問題を解決できる取り組みや緩和措置について解説

2023.07.03
分類:経営

運送業では、荷物を届ける間に路上にトラックを停めることが少なくありませんが、道路交通法の駐車違反に該当してしまう場合もあります。

駐車違反とされれば、反則金の支払いで収入が減少してしまうことになるといえますが、働き方改革などの影響でこの状況も少しずつ緩和されているといえます。

そこで、運送業の路上駐車問題を解決できる取り組みや緩和措置について解説していきます。

運送業の路上駐車への対応

路上駐車を可能とするケースとは、

・車内に最低1人は乗務員がいること

・作業時間を5分以内にすること

です。

しかし路上駐車を可能とする条件をクリアすることは、運送ドライバーにとって簡単なことではないといえます。

配達先でのトラブルなどで駐車時間が5分を超えることもあれば、無人の車内であればたとえ集配作業中でも駐車違反になるからです。

そこで、運送業では路上駐車に対し、次のような方法で対応していました。

・緊急時のトラック移動要因の雇用

・コインパーキングの利用

それぞれ説明していきます。

緊急時のトラック移動要因の雇用

運送業では路上駐車に対し、車内に常駐し緊急の際にはトラックを動かすのみのアルバイトを雇用することや、非番のドライバーが同乗するなどの方法で対応をしていました。

コインパーキングの利用

運送業では路上駐車に対し、周辺のコインパーキングなどを探して、有料で駐車するという方法を取っていました。

路上駐車に対する緩和措置

単に運送トラックを緊急時に移動する人材を雇用することも、コインパーキングの利用もコストがかかります。

そこで働き方改革の影響もあり、運送トラックの路上駐車については、次のような取り組みや緩和措置が進んでいます。

・再配達削減への取り組み

・路上駐車規制の緩和

それぞれ解説していきます。

再配達削減への取り組み

手軽に利用できるネット通販が普及したことで、宅配ボックスやコンビニ受取など、ドライバーと対面で荷物を受け取る以外の方法が推進されるようになりました。

路上駐車規制の緩和

街中や住宅地などトラックの駐車できるパーキングがない場合、一部エリアの路上駐車の規制緩和など、時間帯や車両の種類など指定した上で行われています。

ドライバーの気持ちに余裕が生まれ、労働環境が改善されることや、複数で配達する必要がなくなるため運送の効率化につながるなど、いろいろな効果が見られるようです。