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運送業のドライバーはなぜ転職が多い?早期退職する理由や防止法を解説

2024.04.09
分類:経営

運送業は特に人手不足が深刻化している業界であり、運送ドライバーは離職率が高く、すぐに転職していなくなってしまいます。

 既存のドライバーの高齢化も進んでいる中で、若い世代の入職者もおらず、このままでは現場を回すドライバーがいなくなってしまうでしょう。

 深刻化する人手不足解消に向けて、多くのドライバーを採用することや、既存ドライバーの定着率を上げることが必要です。

 そのためにも、なぜ運送業のドライバーは転職してしまうのか、早期退職する理由や防ぐ方法について紹介していきます。

運送ドライバーの早期退職や転職が多い理由

 運送ドライバーは、早期退職や転職が多いといわれており、雇用しても3年以内に4割近くが辞めてしまいます。

 離職率が高い仕事といえるのは、賃金や労働時間、休日など雇用条件が見合わないことが関係します。

 もともと運送ドライバーとして働いてる方の多くは、車の運転などが好きで一人でコツコツと単独作業などこなすことが得意だからです。

 ドライバーの仕事自体に不満はなくても、雇用される上での条件に不満があれば、さらによい条件を提示してくれる他社に転職したほうがよいと考えてしまうのも仕方ありません。

 実際、運送業は人手が足りておらず、ドライバーとして働いてくれる人材の獲得競争も激化しています。

 自社よりも良い条件を他社に提示されれば、既存のドライバーを引き抜かれてしまう可能性も否定できないといえるでしょう。

  

ドライバーの定着率向上に向けた対策

 運送ドライバーが早期退職したり転職したりすることを防ぐためには、単に賃金だけアップさせればよいのではなく、将来性を感じてもらえるキャリアアップ制度など導入することも必要です。

 特に若い世代は、給与面での不満というよりも、将来性に不安を感じて入職しなかったり早期退職したりします。

 先行きが不透明な中、長く働き続けることができるように、キャリアアップ制度などが導入されていれば満足度を高めることにつながり定着率もアップするでしょう。

 また、反対に転職先として自社に応募してくる方は、ドライバーの仕事は続けたいけれど他社での待遇などに不満を抱えていることが多いといえます。

 この場合でも、他社より給与面で好条件が出すことにとらわれず、長い目で見たときに生涯年収がアップする仕組みを作れば、長く働き続けようという意識につながるとも考えられます。

 早期退職を防ぐためにも、給与や労働条件だけでなく、キャリアアップシステムなど社員満足度を高めることができる仕組みなど積極的に導入することが必要です。