わざわざショッピングを楽しもうと店まで足を運ぶことなく、自宅にいながらパソコンやスマホ1つでいろいろなモノを買うことができるインターネット通販。オンラインを活用した仕組みは現在広がっていますが、このインターネットショッピングもその1つです。
ただ、物流においてインターネット通販の存在が大きな負担となっているのも事実です。
消費者は希望通りの商品が届けられることが当たり前だと認識しますので、その当たり前とされていることを実現するために、物流業界では複雑化する業務に頭を痛めているところといえるでしょう。
世界最大級の有名EC企業などの場合、豊富な品揃えに送料も会員であれば無料、そして注文した翌日には届けられるなど、利便性や迅速性も高く人気があります。
しかも店舗で購入するよりも価格が抑えられていることも多く、わざわざお店に足を運ぶ必要はもはやないのでは?と思う方も少なくないようです。
ただ、この便利なオンラインによるインターネット通販利用者の急増により、宅配便の取扱量は増加傾向にあります。
仕事が増えて喜ばしいと思えないほど、物流危機の舞台である倉庫では、EC市場拡大により小ロット多品種の荷物が一気に流れ込んでいます。それに加え、翌日配送など迅速性を求められることから、混乱に拍車がかかっている状況といえるでしょう。
倉庫の人手は不足している中で、行う業務は増加し複雑化してしまっています。機能や求められるサービスの多様化などが今以上に進んでいけば、さらに人手も不足している状態でパンクしてしまうかもしれません。
そもそも物流倉庫がある場所は住宅地からは離れていることが多く、募集をかけても働きたいと人が集まりにくいのです。
物流倉庫は大きな建物なので、その中でどのくらいの方たちが働いていて、実際にどのような作業を行っているのか外から見えない状態です。
そのため今以上に荷物の受け入れは厳しいと叫んだとしても、その声は届きにくいといえます。
倉庫作業の中で高度なノウハウが必要になるのが荷役作業です。商品入荷・出荷、ピッキング、仕分け、積み付け、積み下ろしなど、業務の幅が広いことも特徴ですが、荷役作業に付随するギフト包装、値札・ラベル付け、セット組みといった流通加工の作業も必要です。
倉庫といえば保管すればよいとイメージされがちですが、実際には荷物が配送されるまで様々な業務が発生します。
荷役作業を効率化させなければ、今後もオンラインによる通信販売増加により、現場はパンクしさまざまな問題を引き起こすこととなる可能性があります。
どのように効率化させていくべきか、近年注目されているAIなどの導入も踏まえながら検討していくことが必要になっているのかもしれません。