物流業界が抱えるトラックドライバーの負荷が増大する問題は、インターネット通販の拡大によりさらに大きくなっています。
インターネット通販社会を陰で支える物流業界にとって、EC市場が発展すればするほど従業員の疲弊を進ませる要因となっているのです。
そこで物流業界で働く労働者の負担を軽減させるため、自動運転システムなどにも注目が集まっています。
インターネット通販が拡大すれば、小口配送は増え運送会社同士による競争などで、過剰サービスを増やすといった問題も起きてしまいます。
日本は少子高齢化により人口減少が社会問題になっていますが、どの業界でも労働力不足が深刻化している状況です。物流業界は特に労働力不足の問題が深刻な状況であり、仕事は増えても業務を担う人材がいないという課題を抱えています。
物流業界がECサイトによって物流業界も活気づくことになったとしても、小口配送急増や労働力不足では対応できません。
そこで考えられるのは、物流業界の課題を解決することに役立つ自動運転やAI(人工知能)、IoT(Internet of Things)などの最新技術を導入することです。
これらの技術開発が進めば、物流業界で働く労働者が抱える負担も大きく軽減されることとなるでしょう。
完全自動運転で配送することができれば、ドライバー不足やドライバーの負担を軽減させることが可能となります。
完全自動運転ならドライバーの休憩時間も必要なく、トラック1台の稼働時間も伸ばすことができるでしょう。その上一定速度で機械的に運航することとなるので、運送計画を立てやすくなり効率的な配送も可能となります。
現在すでに実証実験などが進められていますが、主に隊列走行技術の確立のためのものです。今後、さらに実現に向けた研究・開発が期待されています。
AIによりビックデータを分析し、配送需要を見極めるという技術です。配送需要を正確に予測できれば、トラック配置や配送経路の選定を効率的に行うことが可能になります。
完全自動運転が望ましいものの、部分的に自動運転を導入すれば今よりはドライバーの負担は軽減されるはずです。
特に長距離を走るトラックの場合、長時間の運転で疲労がつのり事故が起きてしまうリスクも高くなります。このような場合にADAS(先進運転支援システム)を導入することによって、一般乗用車を運転するよりも負担を軽減できます。