物流コストとは?主な費用の内訳と売上高に対する比率の目安
物流でかかるコストは、売上や利益は横ばいまたは減少しているのにも関わらず、年々増加傾向にあるなどいかに削減するのかが課題となっています。
物流コストを把握し分析するためには、企業物流コストだけでなくマクロ物流コストにも目を向けることが必要ですが、その中身をご説明します。
経済活動における物の移動にかかる費用を、総称して「物流コスト」と呼んでいます。
物流コストは「ミクロ物流コスト」や「企業物流コスト」と呼ばれることもあり、商品が工場から消費者まで届けられるときに発生する費用や、商品を保管する費用、包装・荷役・輸送などの物流におけるそれぞれの過程にかかる費用も含まれます。
そして日本の物流コストについて、公的な統計データをもとに国全体の物流コスト総額を国民経済的視点で推計した総額を「マクロ物流コスト」といいますが、このマクロ物流コストが変動すれば物価に影響を及ぼす可能性があります。
マクロ物流コストが上昇すれば、利益を確保するために必要とする物価も上がってしまうということです。
そのため物流におけるコストを考えるときには、企業物流コストだけでなくマクロ物流コストにも注目しておくことが必要といえるでしょう。
物流コストを削減すれば企業の生産性は向上し、利益も上がることが期待されますので、商品の売り切れを防ぐ的確な在庫管理なども必要となります。
それに加え返品対応などもスムーズに行い、顧客の負担を抑えることができれば顧客のメリットにつながるといった効果も生みます。
近年ではインターネットが普及し、オンラインショッピングの需要が高まっていますので、より物流の効率化が重要になったといえるでしょう。
物流は調達・生産・販売などさまざまな部門において発生する流れのため、管理が不十分で作業効率が悪くなっていればその分コストはかかることになります。
全体の物流コストを把握し、部門同士が連携できる体制を構築し最適・効率な流れを作ることがコスト削減には欠かせません。
効率化させたことによるインセンティブを働かせるために、部門ごとではなく社内横断的に把握・集計するようにしましょう。
さらに配送費・保管料・梱包料などの支払物流費だけでなく、自家輸送費・人件費なども把握しておくこと必要です。