2019年8月29日、大型トラックによる自動運転実証実験が公開されました。これは、埼玉県上尾市のUDトラックス、東京都港区の日本通運、北海道札幌市中央区のホクレン農業協同組合連合会の3社によるもので、てん菜の運搬業務を想定した走行について、レベル4技術の自動運転トラックでの再現となったそうです。
今回の児童運転実証実験は、国内初である公道を一部含んだルートでの試験走行となりました。
およそ1.3kmの運搬ルートを時速20kmにて自動走行させ、ドライバーが搭乗するといった有人緊急操縦態勢を確保した上での実施ということです。
人手不足が深刻化している物流業界の問題を解決できる可能性が広がる試験走行ですが、現在人手不足という問題を抱えているのは物流業界に限ったことではありません。
社会全体の課題として、商用車メーカーと農業、物流が手を組み実証実験を実現させることができたことによって、今後、レベル4技術を用いて限定された領域で活用ができれば、物流は大幅に効率化されることとなります。
将来に向けて輸送力を確保するための手段として、今後、自動運転車両が早期に実用化されることに期待を向けた実証実験であるといえるでしょう。
活用できる場所として、たとえば工場や空港、港湾など、たくさんの貨物を同じ経路を反復して輸送するという場合です。
これらの施設はいずれも限定された空間なので、運用におけるルールも徹底させやすいでしょう。他にも物流センターなど、一定のエリア内であれば自動運転技術を用いた運搬が可能になるかもしれません。
とくに農業を支える物流は、自動運転技術など先端技術を積極的に活用しながら効率化させていくことが求められます。しかし現在はドライバー不足が深刻化しており、どのように解決させていけばよいか頭を悩ませる経営者も少なくありません。
今回の実証実験で、実際に自動運転技術が多くの場所で用いられるようになれば、ドライバー不足での業務の不効率や、作業員やドライバーの負担が重くなっている物流業界の抱える問題を解消させることができるでしょう。
農業の輸送効率化はもちろんのこと、その他物流業界を取り巻く課題を解決できる方向へと導いてくれるよいきっかけになるのかもしれません。