ナンバープレートの中でも、黒地に黄色の文字が描かれている黒ナンバー。これは事業用の軽自動車のナンバープレートとして用いられています。
貨物自動車運送事業法第2条により、他人のニーズに応じて有償で3輪以上の軽自動車や2輪の自動車を使い貨物を運送する事業を貨物軽自動車運送事業とされています。
委託ドライバーを始めるときには、配送用車両だけでなく運送に使う黒ナンバーを取得することが必要です。
黒ナンバーは事業用の軽自動車のナンバープレートですが、事業用として軽自動車が登録されると事業用軽貨物車として扱われます。
同じ事業ナンバーでも緑ナンバーの場合、許可制となっているため車や設備などの基準を満たすことが必要であり、検査なども行われるため手続きが終わるまで数か月かかる場合もあります。
しかし黒ナンバーは届け出制なので、必要書類が揃っていれば1日あれば取得できることがメリットです。
自動車のナンバープレートは用途により色が変わってきますが、主に次のような種類に分かれます。
・自家用の普通自動車、小型自動車、大型特殊自動車…白地に緑文字のナンバープレート(白ナンバー)
・自家用の軽自動車…黄色地に黒文字のナンバープレート(黄色ナンバー)
・営業用の普通自動車、小型自動車、大型特殊自動車…緑地に白文字のナンバープレート(緑ナンバー)
・営業用の軽自動車…黒字に黄色文字ナンバープレート(黒ナンバー)
黒ナンバーを取得する場合、都道府県の陸運支局に貨物の運送する軽貨物運送事業を始めるための届け出が必要となります。
その際に提出が必要となるのは、
・貨物軽自動車運送事業経営届出書
・運賃料金設定届出書
・運賃料金表
・事業用自動車等連絡書
などの書類です。
書類の様式は、陸運支局やインターネットの陸運局の公式サイトから入手することが可能です。
管轄する地方運輸局などにより、様式など異なる場合があるため事前に確認しておくとよいでしょう。
不備がなければ受理され、事業用自動車連絡書を発行してもらえます。
受け取った連絡票を軽自動車検査協会に持参し提出すると、車検証と黒ナンバーを発行してもらえるという流れです。
都道府県の陸運支局で必要になる書類は、
・車検証のコピー
・印鑑証明
・印鑑証明に登録している印鑑
です。
軽自動車検査協会では、
・運支局で受け取った事業用自動車連絡書
・住民票か印鑑証明
・印鑑証明に登録している印鑑
などが必要になります。
黒ナンバーは1台から可能であり、手続きも簡素化されている上に、緑ナンバーを取得するときと違って登録免許税もかかりません。さらに自家用車よりも自動車重量税や軽自動車税が安くなるのもメリットといえます。