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物流業界で行う流通加工とは?加工品のニーズが増加中!

2019.12.04
分類:経営

生産工場から原材料や製品が出荷されるとき、荷姿が均一でないと出荷先での使い勝手に問題が出てきますので、流通過程で消費者やユーザーが利便性を高めることができるように行うのが流通加工です。商品に付加価値をつけた加工品は、供給を効率化させる上で役立ちます。

物流センターなどで行う流通加工とは、生産財なら板ガラスのカッティングに検量、消費財なら化粧箱への詰め合わせや詰め替え作業、さらに荷札や値札を付けたり、リボンを掛けるといったことです。

工場では様々な製品を大量に製造しているので、このような細かな加工を行うことは困難です。そこで、物流センターなどで加工を行ったほうが作業を効率化させることができます。

流通加工で行うこと

製造した商品を、検品・個別包装、値付け、シール貼り、セットアップ、包装、ギフト包装など、そのまま市場に出すことができる状態までに必要となる作業を行い、加工品として仕上げるのが流通加工です。

工場でできた未完成製品を、また別の加工会社などに委託し倉庫保管しようとすると、加工会社に輸送する費用、そして加工が終わった完成品を倉庫まで輸送する費用がかかってしまいます。そのため、倉庫保管や配送までトータルして行えば、業者が仲介する手間も省けるでしょうし、輸送コストを削減し、流通を効率させることもできます。

 

食品を扱う場合には衛生管理などが重要に!

特に食品を扱う場合には衛生管理が品質保持上、重要となります。加工を行う現場でもすべてのスタッフが制服や制帽、上履きに着替え工場に入場し、衛生レベルを常に高い状態で保つといったことも必要です。

作業や検品などに適した照明度の調節や、温度管理、防虫対策などにも万全を期し徹底した衛生管理を行うことが求められるでしょう。

 

ニーズの高まりから取り扱う業者も増加中

流通加工で取り扱うものは、アパレルや輸入雑貨、自動車部品、電子装置など様々ですが、商品を輸送するときの振動や衝撃から保護するためにしっかりと梱包することも大切です。

近年は流通加工専門の外注業者、そして物流倉庫と流通加工を行うアウトソーシング企業などが増えつつあります。

人材や管理・保管するスペースがない中小企業などからニーズが高まっている状態ですが、流通加工を行う企業が増えているということは、依頼主から発注された通りの流通加工をどのくらいの単価で請け負うのかなどにより、選ばれるかが決まるとも考えられるので、競争は今後ますます激化していくことでしょう。