物流・運送会社の業態はいろいろであり、事業内容も多様化しているといえます。
その多様化する事業内容に対応するための人を雇用するとき、正社員として雇えば時間を気にせず働いてもらうことができると考えてしまうものでしょう。
しかし、一般的な正社員との雇用契約ではフルタイム勤務のみという物流・運送会社がほとんどのため、募集をかけても人手不足の業界であることから応募者があらわれないこともあるようです。
人手不足が解消されない状態で頭を抱える物流・運送会社が多い中、数種類の雇用契約で応募者が希望する雇用形態で契約する運送会社などもあります。
この場合には若い人材の獲得に成功しているようですが、どのような内容で契約することになったのかご紹介します。
1日の労働時間は8時間という固定観念にとらわれず、1日6時間労働で雇用契約を取り交わした運送会社もあるようです。
特に子育て中の女性などは、子どもを託児所や保育所に預ける朝と迎えの時間までの間で勤務したいと考えます。
そのため、日中6時間、週休は1日で勤務してもらうことにより、子育て中の方でも安心して働くことができると評判です。
従来までは60歳だった定年年齢を65歳まで引き上げることで、60歳からは再雇用の嘱託社員だった方が職務限定正社員となり、引き続き働き続けることによる業務へのモチベーションにつなげているそうです。
週4日勤務でも正社員という運送会社もあるようですが、この会社に応募してくるのは音楽やスポーツなどの活動を地道に続けている若い世代の方などのようです。
続けたい活動があれば毎日フルタイムで勤務することは厳しいと感じ、パート労働者としてアルバイト勤務を続けるという方もいるでしょう。しかし週の半分を正社員として勤務する時間に使ったとしても、充実した福利厚生が整備されることで安心です。
また、家族の介護を行いながら仕事も両立させたいと考えている方にとって、フルタイム勤務は厳しいけれどその日の間に家に帰宅が可能となり、両立が可能です。
運送会社としても週4日勤務にすることで、変形労働時間制による1日の所定労働時間を10時間で設定できるなど、双方にメリットがある方法ともいえます。
正社員を募集しても人が集まらないと悩んでいるのなら、雇用される側の立場に立ってニーズに対応できる勤務形態を考えてみることをおすすめします。