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運行管理者とは?資格取得の方法と仕事内容について簡単に紹介

2024.04.03
分類:総務

自動車運送事業者は、安全で確実な輸送を行う義務があるため、トラック台数に応じた運行管理者を雇用することが必要です。

 公共道路を使って一般車や歩行者と混在した中で走行するため、ドライバーに最終的な安全確保の措置がゆだねられることを再認識し、健全な心身と高い安全意識が求められる仕事であると常に高い意識を持つことが求められます。

 運行管理者は、ドライバーに仕事を割り振る配車係が資格を取得することが多いといえますが、資格取得の方法とどのような仕事なのか紹介します。

運行管理者とは

 運行管理者とは、物流を安全に実現させる上で欠かせない運送業界における国家資格者です。

 車両やドライバーの管理・安全指導を担当し、万一事故発生の際には国土交通省に報告をします。

 運行管理者制度の下、トラック・バス・タクシーなど事業用自動車を安全に運行するためには、営業所ごとで車両数に応じた運行管理者を配置することが義務付けられています。

 営業所ごとに複数の運行管理者がいれば、さらに統括運行管理者を選任することも必要です。

 統括運行管理者は、運行管理者の通常業務に加え、その他の運行管理者を全般的に統括する指揮監督を担当します。

  

運行管理者の資格取得方法

 運行管理者になるには、自動車運送事業の種別に応じて旅客または貨物の「運行管理者資格者証」の交付を受けることが必要です。

 交付は、試験または実務経験による方法で受けることができます。

 ・試験による方法…資格者証を交付してもらう事業の種類と同じ種類の運行管理者試験に合格することが必要

・実務経験などによる方法…事業用自動車の運行の安全確保に関する業務について、国で定めた一定の実務経験その他の要件を備えることが必要

 なお、試験による方法で交付を受ける場合、以下の受験資格のいずれかを満たしていなければ受験できませんので注意してください。

 ・運行管理に関する1年以上の実務経験があること

・基礎講習を修了していること

  

運行管理者の仕事内容

 運行管理者は、主に次の業務を担当します。

 ・ドライバーの乗務割の作成

・乗務記録の管理

・休憩・睡眠施設の保守管理

・ドライバーの指導監督

・業務前後の点呼によるドライバーの疲労・健康状態等の把握

・安全のための指導

 ドライバーや車両の動向を掌握し、常に安全確保できる判断力と適切な指示・指導力が求められる資格といえます。