WMSとは「Warehouse Management System」の頭文字を省略した言葉であり、倉庫管理システムのことです。入出荷・保管など倉庫での庫内物流を正確に迅速に行うための仕組みですが、このWMSのサーバーはセンター全体を管理し、統括するための重要や役割を担います。
物流センターや規模の大きな工場などの場合、24時間365日ノンストップでのフル稼働が要求されることとなるため、ハードウェアやソフトウェアに障害が発生しても動き続けなければならないからです。
物流情報の機器の中で重要や役割を担うWMSのサーバーにより、フル活動で働き続けるためには、大きくわけると次の2種類の方法がとられています。
CPU、ハードディスク、メモリ、電源ユニット、ネットワークボードなどに支障をきたすと重大問題が起きてしまうデバイスについて、全て二重化する方法がフォールトレラントです。
二重にデバイスが存在するので、どちらか一方のデバイスが故障した場合でも運用を継続することが可能です。
また、運用を継続しながらメーカー作業員が故障した部品を交換できることもあるなど、メリットは大きいといえるでしょう。
部品を交換しているときにシステムが停止してしまうといった二次被害が発生しないよう、システム停止時間を計画し修理を行う、または年1度または数回に渡り工場全体を計画停止期間として部品の交換を行うことが多いようです。
ソフトウェアはどのハードウェアが二重化されているか意識することなく開発できますが、アプリケーションによるシステム停止などのソフトウェア障害を回避することはできません。
2台以上のサーバーのうち、1台を仮想サーバーとして運用して、システムやハードウェアの障害に対処する方法がクラスターシステムです。
物流の現場では2台のサーバーの間に共有ディスクを設けることが多く、1台目に本番系システムを配置し、2台目に待機系システムを配置するといった方法が多く取られています。
仮に1台目でハードウェアやソフトウェアの障害が発生したときには待機系システムに切り替え、運用を継続できるようにしておきます。
ただしソフトウェアはハードウェアの構成を意識した開発が必要となるため、開発にかかるコストが膨らみがちと認識しておきましょう。
最近では補強サービスとして遠隔監視システムを使ったハードウェア障害を監視するといった対策も行われており、インターネットや公衆回線を使い故障を検知することもできますし、故障する可能性を通報するネットワークサービスなども使用されています。