荷役作業とは、陸上貨物において輸送機器を積み込み・荷下ろしすることや、倉庫やヤードへ入出庫する作業です。
物流・運送において欠かすことのできない業務といえますが、実際に貨物を出し入れするときには、クレーンや運搬機械などの力も必要になることがあります。
そこで、荷役作業について、使用する機械や必要な資格を簡単に紹介していきます。
「荷役作業」とは、物流の過程で発生する以下の作業です。
・積み込み・積み降ろし・積付け
・倉庫・コンテナヤードの入出庫・棚卸し
・伝票や指示書に基づいて行うピッキング作業
・出荷先や品種ごとに分類する仕分け作業
・荷物・パレットの移動・運搬・積付け
荷役作業によるロボットや機械は「マテハン機器」といい、搬送・保管・出荷などのサポートに特化していることが多いようです。
人力で行う荷役作業も、AIやIoT技術などの搭載機械を使用するケースが増えています。
物流の荷役作業を担当するマテハン機器の種類は以下のとおりです。
・フォークリフト(前方に備えられたツメを貨物下部やパレットに差し込み、持ち上げて運搬・積み込みを行う車両)
・コンベア(ベルトやローラーの上にモノを載せ、流しながら連続して搬送する装置)
・移動ラック・自動倉庫(ラック・パレットを動かし収納記録を残すことによって入出庫作業を効率化させる装置)
・ピッキングシステム(ピッキングを補助する機器)
・クレーン(重量物や巨大な積荷など吊り上げることによって運搬する機械)
荷役作業を行う場合、取得しておきたい資格は以下のとおりです。
・船内荷役作業主任者
・はい作業主任者
・フォークリフト免許
それぞれ説明します。
500トン以上の船舶への積み込み・積み降ろし・船舶内での荷物移動の際には、船内荷役作業主任者の選出が必要とされています。
袋や箱など荷物を規則正しく積み上げることや、積み上げた荷物を崩す「はい作業」において指揮・管理するための資格です。
高さが2メートル以上のはいの付け・崩しを行う際には、はい作業主任者を専任するべきとされています。
1トン以上のフォークリフトを運転するときに必要な免許で、学科講習・技能講習のそれぞれを受講し、修了試験に合格することが必要です。
1トン未満のフォークリフトであれば、フォークリフト運転特別教育を受講するだけで運転することができます。