運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

物流コストを削減する場合には何から始めるべき?まず必要なこととは

2019.09.13
分類:総務

物が物理的に移動するための手順や必要書類の準備、処理などに関係するコストのことを物流コストといいます。

輸送や配送にかかる費用という印象が強いかもしれませんが、他にもその前後で必要となる事務処理にかかる費用や検品作業や商品を管理する上で必要となる人件費、管理倉庫の光熱費や維持費なども物流コストの1つです。

もし物流コストを抑えたいと考えるのなら、様々な費用の一部のみを削減しようとすると反対にコストが膨らむ可能性があるので注意しましょう。

発生するコストの一部のみを削減しようと考えないこと

近年ではEC運営(インターネット上でのWebサイトで商品やサービスを販売する運営方法)が主流となっているため、顧客から発注を受けた後で対象となる商品を保管倉庫から物流倉庫に移動し、事務手続きや梱包作業などを経て発送という流れになります。

このとき、人件費をできるだけ削減しようと、検品作業や届け先の確認、梱包における外観の確認などを簡素化させてしまうと、発送におけるミスが多発してしまいクレームの対象となったり、反対にフォロー対応で人件費を増やさなければならなくなったり、信用部分も低下させることになってしまいます。

そのため、物流コストを削減させたいのなら、物流全体を見ながらどのように効率的に作業を進めればよいか検討していくことが必要となるでしょう。

 

物流コストを抑えるために必要なこと

では実際に物流コストをどのように抑えていくべきなのでしょう。

物流は自社内で完結するとは限らず、社外での対応や仕組みを利用する場合もあるので、社外に委託することで発生するコストを支払い物流コスト、そして社内で物流業務を行うことによる発生する社内物流コストという2つに分けて考えます。

輸送や配送するための費用、商品を保管する倉庫のレンタル費用、商品を加工する上で必要となる流通加工費用など、社外に委託する部分が多ければ支払い物流コストは増えていきます。

反対に社内に輸送手段がある場合は社内物流コストして輸送費がかかりますし、倉庫を所有している場合でも補完における費用はかかります。

ドライバーや管理・梱包を行う人材の人件費、車両維持費用なども発生するので、効率よく倉庫管理を行うために回転の速い商品を手前に保管し、動線を考えた上で保管場所の選ぶといった工夫も必要となるでしょう。

 

見落としがちなのは社内物流コスト!

支払い物流コストは請求という形で支払いを確認しやすいですが、社内物流コストは見落としてしまいがちなので、実際にどのような費用がかかっているか洗い出し、削減できる部分を検討していく作業が求められます。