物流業界では物流・運送会社と物流センターとの関係上、年末年始など冬期休暇はどのように対応すればよいか悩みを抱えていることもあるでしょう。
年末はいつまで稼働し、年始はいつから始まるのか、どのように決めればよいか判断がつかないこともあります。
運送会社は依頼された内容に沿い仕事をすることになりますので、物流センターの稼働予定に配送スケジュールが影響されることになるでしょう。
運送会社の配送スケジュールは、荷主が委託している物流センターに稼働予定を確認するだけでなく、荷主が委託する物流企業にその予定で配送可能か確認することも必要です。
物流センターと物流企業、どちらの意見も調整しながら配送スケジュールを決めなければなりません。
物流センターは365日休まず稼働しているものの、物流企業は年末年始に冬期休暇で休みという場合、休みの分も含め在庫の納品を休暇前後に行う予定を組むことが必要となります。
反対に物流センターが年末年始は冬期休暇を取り、物流企業は仕事があれば休みなしで稼働するという場合でも、物流センターの都合で納品を組み入れる予定が必要となってしまいます。
実際には年末年始は冬期休暇という企業も少なくないため、休暇前後に納品が集中することになってしまい、どうしても運送会社では長時間待機が発生してしまいがちです。
長期間休暇がある場合、積み置きはどのくらいの期間までなら可能かという問題も発生します。
たとえば出荷センターは29日まで稼働し、年明け4日納品から始まるという場合、4日に納品するためには積み込みを29日に行うことになります。
積み置きが食品や飲料などの場合は長期間にわたることとなりますし、什器関係なども製品に不具合などが発生しないとは言い切れません。
運送会社で解決できる問題ではないにしても、そのようなリスクがあることを荷主には認識しておいてもらうべきでしょう。
そもそも運送会社はドライバーが不足しているため、コンプライアンス重視のため年末年始や夏期休暇など確保できるという前提で採用していることもあるでしょう。
しかし実際に働き始めてみれば、冬期休暇や夏期休暇を取得できない状態では、不満が大きくなるばかりです。昔はトラックドライバーといえば、働けば働くだけ稼ぐことができるというイメージでしたが、今はそうではありません。
ホワイト企業を目指すためにも、無理な労働を強いるのではなく適切に休暇を取得できる体制整備が求められています。