物流企業などでも、次世代の業界を担う大切な人材を確保していくことが必要ですが、大手企業などは新卒採用にも積極的です。
学生にとって物流業界が就職先候補になるよう、会社説明会やセミナーなどを開催し若い世代を獲得する取り組みを行っています。
日本は少子高齢化が進み、今後も労働力人口が減少し続けるといわれていますので、物流業界で働く新卒者が増えるよう新卒採用に向けた取り組みなども強化しているようです。
たとえば神奈川大学経済学部では、物流に関して学ぶ「現代企業のロジスティクス」という授業も行われています。
そして毎年のように物流業界の団体や大手企業などが、会社説明会・就職セミナー・インターンシップが実施されているようです。
大学で物流を学ぶ学生以外は物流業界のことは何も知らないこともあり、物流企業を就職先として考える学生も少なくなってしまいます。
ただ、授業として学ぶことで物流企業などを知るきっかけとなっているようです。
産業能率大学経営学部でも物流に関する授業が行われているようですが、もともと学生は物流について知識がまったくないため、物流業界の会社や団体から会社案内やセミナーなどのパンフレットが送られてきても関心が薄いようです。
しかし授業として取り入れてもらうことで、少しでも物流業界に関心を抱く学生が増えることが期待できるようになるでしょう。
物流連でも会員企業と協力し、毎年「物流業界インターンシップ」を共同で開催しています。
120名近い学生が参加しているようですが、インターンシップに参加した学生からも実際に物流施設を見学・体験したことによって、物流業に対する理解が深まったという声が上がっています。
大手物流企業の動きを確認すると、まず日本通運では会社独自で開催するケースと外部に委託するもの、個別に大学に行って行うものや会場を借り実施するものなど色々だそうです。
ヤマト運輸でも4年制大学の卒業見込みの学生や、大学院修士課程・博士課程の修了見込みの学生を対象に、セミナーなどを開催しています。また、説明会は大学1年生や2年生を対象とするものや、大学とタイアップし実施するものもあるとしています。
佐川急便では大学だけでなく、高卒も対象としたセミナーを毎年400~500回、全国で開催しています。
セイノーホールディングスでも都市部を中心に新卒獲得に向けた会社説明会を開催するなど、大手でも新卒採用に向けたセミナーや説明会への取り組みを強化している様子がうかがえます。