物流・運送業界では人手不足が慢性化しているため、高齢者採用なども方法として検討したいと考える企業が増えています。
人材確保したくても人が集まらず、定年廃止・引き上げ、継続雇用などの方法をとるなど、65歳以上でも働くことができる環境整備は必要不可欠といえるでしょう。
そのため、今後の高齢者採用に向けて、65歳以上の人材雇用に向けたマネジメントや戦略も必要になってきます。
しかし就労者が高齢者ばかりになってしまうと、いずれ物流・運送業界は崩壊するリスクも高めてしまうと留意しておくべきでしょう。
日本は少子高齢化が進んでおり、健康寿命も約80歳と高めの水準です。生産年齢人口が減少することを考えれば、高齢者採用でシニア世代の労働力に期待したいと考えてしまうものでしょう。
実際、行政の観点からみても高齢者を雇用し、就労の場を与えることも必要とされています。平成16年に改正された高年齢者雇用安定法では、高年齢の方を継続して雇用する制度が設けられました。
これにより、企業の定年は60歳を下回ることはできなくなり、65歳未満で定年としている場合には定年の引き上げ・継続雇用制度の導入・定年制の廃止のいずれかが必要となっています。
なぜ法改正により、定年の引き上げや廃止が必要になったかというと、それは65歳までの雇用を確保することが必要だからです。
しかし66歳以上でも働き続けることを可能としている企業は全体の3割程度となっています。
大企業よりも中小企業のほうが高年齢者のニーズが高めで、70歳以上で働くことができる制度を設けている企業は大企業が約23%であるのに対し、中小企業は約29%と増加傾向にあります。
物流業界でも高齢者は必要な人手としてとらえ、確保することを検討していくべきといえるでしょう。
わざわざ高齢者採用しなくてもすでにトラックドライバーは高齢化が進んでいます。
40代、50代のドライバーが多いため、若い世代の人材の確保ができなければ就労者は高齢者のみという状況になる可能性も出てくるでしょう。
高齢でも元気に働き続けることができればよいですが、肉体労働などが多い現場ではできる作業も限られてきます。ドライバーなども、高齢ドライバーばかりでは対応できなくなり、人手不足による倒産や物流崩壊など起きないとも限りません。
若い人材を獲得するまで、高齢者ドライバーの雇用対策も考えていくしかないというケースもあるでしょう。運送会社の多くは定年制度も設けていないので、高齢者が働きやすい環境づくりも考えていかなければならないといえます。