運送業では、ドライバー派遣の法律である労働者派遣法について把握しておくことが必要ですが、人材派遣は正社員ではなく派遣社員に該当します。
この労働者派遣法を理解しておかなければ、知らず知らずのうちに法律に抵触し、違反と指摘される可能性もあるため十分注意しましょう。
ドライバーの人材派遣会社は、人材派遣業を適正に運営するための労働者派遣法に則り事業を営みます。
派遣社員を守ることも目的としており、一定のルールを設け労働者が不利益を被ることのない規定されています。
ったり、不利な関係になったりしないように一定のルールが設けられています。
人材派遣で関係するのは、
・派遣会社
・派遣社員(ドライバー)
・派遣先となる企業
の3者です。
派遣会社を通さずに、直接、派遣社員と企業が契約や雇用した方が、派遣会社に支払う手数料が不要になるため、コスト面でメリットがあると考えられます。
ただ、派遣会社を仲介したほうが、派遣社員と派遣先の企業のそれぞれが守られることになるなど、メリットもあるといえるでしょう。
たとえば派遣社員には自分で探さなくても優良な企業を紹介してもらえることが一番のメリットであり、派遣先となる企業も希望に合う人材を確保できるメリットがあります。
特に運送ドライバーは人材不足に悩まされている業界のため、スムーズに人材確保できることは大きなメリットとなるでしょう。
派遣と請負は似た雇用形態と感じる方もいるでしょうが、契約の内容が全く異なります。
派遣の場合には、
①派遣会社と派遣先の企業が派遣契約を締結する
②派遣会社と派遣社員が労働契約を締結する
③派遣先から派遣社員に対し業務内容が指示される
という流れで仕事が進みます。
これに対し請負になると、
・請負会社と企業が請負契約を締結する
・請負会社と社員が労働契約を締結する
・請負会社から社員に対し業務内容が指示される
という流れです。
誰から誰に対し業務内容の指示が出されるのかという部分が異なりますので注意してください。
労働者派遣は次の3つに分類することができます。
1.特定労働者派遣
法律に定めのある26種の職業に該当する専門性の高い業種が特定労働者派遣に分類されますが、派遣期間に上限がないことが特徴です。原則、派遣先と派遣社員が直接、履歴書を受理したり面接したりすることは認められていません。
2.一般労働者派遣
特定労働者派遣に該当しない職種は一般労働者派遣となり、最長3年という期間が定められます。同一の企業に対する派遣が3年を迎えると、別の企業や別の部署に派遣されます。
こちらも派遣先と派遣社員が直接、面接することや履歴書を受理することは認められていません。
3.紹介予定派遣
派遣先の企業に正社員として登用される前提となるのが紹介予定派遣で、半年以内は派遣社員として働き、派遣期間中や期間満了後には正社員として登用されることが特徴です。
ただし必ず正社員に登用されるわけではなく、双方の合意のもとで登用が決まります。