運送・物流業界で長期に渡り働き続けるのなら、将来的なキャリア形成について考えてもらわなければなりません。
ドライバーとして活躍していた方でも、年を重ね定年近くなるとドライバーとして働くことに身体的な負担が重くなるため、管理職としてキャリアアップできるキャリア形成が必要となります。
そこで、運送・物流業界でキャリア形成に必要となるキャリアパスにはどのようなものがあるかご説明します。
運送業、物流業界でキャリアパスといえるものは、他業界と比べるとそれほど多くはありません。
たとえばドライバーから主任ドライバーや運行管理者へと昇格し、最終的には営業所長や支店長という立場で仕事をするケースが一般的です。
運行管理者はトラック29台までは必ず1人要しますが、営業所内で求められる運行管理者の数は限られることを意味します。
そのため、限られた中で運行管理者となることができなければ、身体的な負担を感じたとしても引き続きドライバーのまま働いてもらうしかなくなるでしょう。
そこで確実にキャリアアップしてもらうためにも、運行管理以外に管理職のポストを増やすことが必要です。
たとえば、倉庫管理・物流加工・物流コンサルティング・物流システムのIT化などを実践していけば、仕事の種類が増えます。
それにより、部署ごとの管理者が必要になるため、ドライバーに管理職を目指してもらえるきっかけにもなるでしょう。
キャリアアップを目指してもらうには、資格を取得してもらうことも必要です。
主に次のような資格がキャリアアップに役立つと考えられるため、新たなポストに就くことを希望する方に取得を目指してもらいましょう。
・運行管理者(ドライバーの運行計画の作成や安全で効率的な仕事の割り振りを行うための知識をつけるために必要な資格)
・衛生管理者(企業に50人以上の労働者がいる事業所で必ず剪定しておかなければならない)
・危険物取扱者(危険物を取り扱う場合には取得しておきたい資格)
・消防設備士(消火器など消防用設備の点検・整備・工事が可能となる国家資格であり、第1種から第5種が甲種・乙種に分類される)
なお、世界各国に物流ネットワークを展開しているEC運営企業や、国内大手といわれる物流企業などで募集されているのは、
・経営企画
・事業開発
・物流企画
・プロセス改善アドバイザー
・ドライバートレーナー
・カスタマーサポート
・IT・情報システム企画
・工程管理
・物流エンジニア
など幅広い職種ですので、こちらの資格も目指してもらうとさらに仕事の幅が広がります。