近年、運送業界はドライバー不足が大きな問題となっており、サービス向上に努めたいけれど思うように進まないことに頭を抱える運送会社も少なくありません。
ドライバーが不足している状態で、専属傭車として働く運送会社は荷主にとっても大切に扱われていると想像してしまいがちですが、実際にはサービスの向上を求め専属傭車すべてに連帯責任のような負担を強いられるといったことも起きています。
運送会社が荷主からクレームを受け、傭車を断られてしまうその内容に納得がいかないと感じることもあるようです。
ドライバーには荷物の積み込みや固定の方法などをしっかり指導され、忠実に守っていたとしても、いざ道路を走行していれば急ブレーキをかけなければならない場面に遭遇し、荷物がずれてしまうこともあるようです。
それなのに荷主から、専属で入る同じ車両の出入りをすべて禁止するといった警告が出されるということもあるようで、そうなると新規荷主を早急に開拓しなければならないといった事態に追い込まれてしまいます。
積み荷の種類も色々などで、しっかりと固定していたとしても様々な要因でズレてしまうことはあるでしょう。
たとえ荷崩れは起こさなかったとしても、荷主としてはやはり年に何度も同じような状況が発生すれば、リスクがあると判断し同社の車両は禁止しなければならないと考えてしまうようです。
中にはドライバーが高齢であり、若い世代のドライバーよりも動作などが遅いので、配送が時間通り進まないことを理由に専属傭車を断られることもあるとのこと。
輸送は安全運転で行うものの、年齢的なことが理由で動作が遅く、時間にズレが出てしまうこともあると、業務の効率化にも確かに影響すると考えられます。
ドライバー不足に加え、現役として働く方たちの年齢などが高くなっていることにより、サービスの質なども問われることもあるのです。
ただ、若くても慣れないドライバーの場合はテキパキと業務を行うことができないこともあるようでしょうし、運転能力にも差があります。
荷主が希望する完璧な配送を現在運送業界が抱えるドライバー不足の状況で叶えることは、まず難しい状況です。
荷物のトラブルや危険運転などを行うドライバーに再三注意をしても従わず、傭車を断られてしまうのなら納得ができるはずです。
しかし事故を防ぐ上での急ブレーキなどによる荷物のズレや、年齢による動作の遅さなどで傭車を断わられるのは納得がいかないと感じてしまうことでしょう。
ただ、運送業界は人手不足であり、もっとサービスを充実させたいと考えても難しい場合もあるのです。荷主も業界の事情を理解することが必要であるといえます。