運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

財物をリスクから守るには

2022.06.18
分類:リスク

運送業に限らず、事業を営んでいれば、社屋・設備・商品・管理システムなど守らなければならない「財物」は多岐に渡って存在します。

これらの「財物」を様々な「リスク」からどのように守ればよいのか考えたとき、たとえば企業の財産をまとめて補償してくれる保険などはないかと考えてしまう運送業者もいることでしょう。

そこで、財物リスクに備えるために検討したい保険「企業財産包括保険」とはどのような内容か紹介します。

財物リスクに備えるための保険とは

財物リスクに備えるための保険として挙げられるのが「企業財産包括保険」です。

保険会社によって補償の内容は異なるものの、一般的には工場・事務所・倉庫など企業の所有する複数物件を包括し補償し、利益減少や営業継続費用など間接損害に対する補償なども用意されています。

たとえば、工場・事務所・倉庫など、企業の所有している複数物件を1契約で補償ができ、財物リスクだけでなく利益減少や営業継続費用など間接損害も補償に含めることが可能です。

敷地内に保険対象が増えた場合でも、一定額を限度として自動補償もでき、小規模な物件追加・削除で事後通知・事後精算など不要にすることもできます。

 

企業財産包括保険で補償される内容

企業財産包括保険の補償内容には、

・財産損害(企業の物品などを含む財産トラブルのサポート)

・利益損失(企業の利益に関連するトラブルのサポート)

・営業継続(トラブルから復旧することへのサポート)

などがあり、補償対象のトラブルが発生したときにはこれら3つの観点で状況判断されます。

具体的に補償されるには、

・建物や資産に対する損害

・休業中も発生する人件費などの費用

・その他発生した費用

です。

所有する複数施設に対し、それぞれに保険加入すれば、更新や保険証券の管理や保険料の支払いなど管理負担が大きくなってしまうでしょう。

このような場合、企業財産包括保険なら1つの契約にまとめることができるため、煩わしい事務手続を大幅に軽減することができます。

 

企業財産包括保険で補償対象になるリスク例

企業財産包括保険で具体的に補償対象になるのは次のリスクです。

・自然災害などのリスク(火災・破裂・爆発・落雷・風災・雪災・雹(ひょう)災・水災)

また、対象となる事故は次のようなケースといえますが、特約で補償対象になる場合もありますので事前の確認が必要となります。

・物体の落下・飛来・衝突などによる破壊

・給排水設備事故による漏水など

・偶発的に発生した電気的・機械的事故など

・車両の衝突事故

・盗難による被害

・集団行動などの騒擾

・予測不能でかつ偶発的に発生した事故