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工場で製品を作る製造業の構内物流の抱える課題とは?

2020.03.01
分類:リスク

工場で製品を作る製造業の場合、作業員が高齢化していたり人材が不足していたり、そのような中で働き方改革を進めることが必要とされるなど様々な課題を抱えています。

作業を効率化するために、デジタル化やIoT化などが進む中、どのように対応すればよいのかと手付かずのまま頭を抱えているケースもあるようです。

そこで、製造現場での構内物流などにおいて、資材受け入れから製造ラインに配膳するまでの作業にどのような問題が起きているのか把握しておきましょう。

工場での構内物流の問題

工場で製品を作る場合、資材の受入れからラインに配膳するまでという構内での物流業務において、どのようなことが問題となっているか確認しておきましょう。

受け入れ作業における問題

仕入れ先に発注をかけた資材が、工場の受け入れ場に入荷されることとなります。

納品伝票などの帳票に基づいて、正しい資材が入荷されているか帳票と現物を照らし合わせながら目視での検品作業を行います。

そのためそれなりの知識や経験のある作業者が行うなど、特定の人が担当してしまうことになりがちです。

さらに受け入れの実績や内容をデータ化するため、検品作業後に再度帳票を見てパソコンなどに入力する作業も必要です。

この作業をスムーズに行わなければ、受け入れ場は入荷されたモノでいっぱいになってしまい、検品作業も思うようにできない状態となってしまうでしょう。

入庫・在庫管理における問題

検品作業が完了した資材は、保管エリアに移して棚に格納することになります。

棚のロケーション管理ができていないと、資材を目視で確認しながら格納する棚に移動しなければなりません。

この流れになると、どの棚に何を格納するべきかはやはり特定の人でしかわからない状態になってしまいます。

その特定の担当者が万一間違った棚に入庫した場合や、その場の状況などに合わせて置き場所が変わったりしてしまうこともあるかもしれません。そうなると作業における動線が効率的でない形を作り上げてしまいます。

出庫・ピッキング・配膳の問題

棚から必要な資材をピッキングして行く作業においては、仮に紙をベースにすれば、印刷、配布、記入、回収、破棄という作業も行うことになります。

それに加えロケーション管理されていなければ、必要な資材を探すという作業まで発生させてしまいますし、ミスも増えてしまいます。

ピッキング作業が遅れたりミスが増えたりしてしまうと、次の工程に影響を及ぼすことになるので製造全体の問題へと発展してしまう可能性が出てきます。