ECサイトを運営していると、商品を購入した消費者から、商品が届いたものの破損していたとクレームが入ることもあるようです。
しかし中には、段ボール箱の擦れや破損に対してもクレームが発生することがあります。
理不尽といえるのは、商品自体は無傷でも、段ボール箱の擦れや角潰れ程度でドライバーが商品を弁償させられるケースも存在することです。
段ボール箱も商品に含まれるとされる背景には、日本の行き過ぎた顧客に対する気遣いが関係するといえます。
顧客に荷物を渡すとき、段ボール箱が破損していたときには、ECサイト側から配送会社に確認した上で、消費者に対し謝罪をすることが必要となるだけでなく再送・返金対応なども求められることがあります。
破損してしまう原因として考えられるのは、梱包不備または配送中の過失事故ですが、どのタイミングで起きたかにより、誰が責任を負うのか変わってきます。
店舗側に原因がある破損トラブルとして、梱包方法に問題があったことが考えられます。
梱包に使う段ボール箱の選び方が間違っていたケースや、緩衝材などの使い方が間違っており商品が保護できていなかったなど破損トラブルの原因となります。
配送会社側に原因がある破損トラブルは、荷物の積み込みや積み下ろし作業で人の手を介する際に発生しやすくなります。
うっかり段ボール箱を落としてしまったときや、ケアマークがあるのに見落としにより扱い丁寧にしていなかったなど、理由はいろいろです。
配送会社の過失で破損したときには、配送会社が破損した商品を補償しなければなりませんが、配送サービスごとに対応できる期間や額は変わります。。
段ボール箱の破損は、ドライバーの手により載せる「バラ積み」によって起きやすくなります。
しかし、効率的に積むことができるパレットを使用すれば、隙間ができてしまいます。
さらに自社のパレットが行方不明になることを避けたいなど、バラ積みはなくならないと考えられます。
いずれも顧客側の都合といえる状況で、段ボール箱も商品として扱われてしまうと、ドライバーの負担は経済的な部分だけでなく精神的な部分でも大きくなってしまいます。
段ボールは梱包材なのか、それとも商品の一部として扱うべきなのか、改めて考えるべきといえるでしょう。