物流・運送の機能で、荷役と同じく欠かせないのが「保管」です。
預けられた荷物を輸配送するまでの中核的な機能であり、実際に運送されるまでの間において重要な役割を担います。
そこで、物流における保管と荷役の違いや、保管中の作業など簡単に紹介していきます。
物流における「保管」とは、商品を預かり、発送までの時間差を埋めるため一時的に物流センターや倉庫に置くことです。
「荷役」とは、商品を物流センターや倉庫に保管する際に行う、積み下ろし・運搬・入出庫・ピッキング・仕分けなどの活動全般を示します。
特に荷役作業は、物流の中でも大きなウェイトを占める部分といえるでしょう。
荷物が倉庫に入荷した場合、入荷予定リストと照合して、商品・数量・品質などが合致しているか検品することが必要です。
必要に応じて、保管・流通加工・包装などの作業も行います。
物流センターや倉庫で扱う荷物量は多く、人の手だけで行う作業では足らず、入庫においては「ハンディターミナル」などによる検品作業も行われます。
ハンディターミナルとは「携帯端末」のことで、携帯性に優れたデータ収集用の端末です。
バーコードや2次元コードなどで部品・製品を管理することが一般化しており、優れた操作性・堅牢性・防滴・防塵性が求められる機器でもあります。
荷揃え・積み下ろし・運搬・仕分けなどの荷役作業を効率的に行うため、「マテハン機器」が使われます。
マテハン機器とは、物流業務を効率化するための作業機械の総称であり、フォークリフト・台車・パレット・コンベア・搬送用ロボット・ソーター・ピッキングシステムなど種類は多岐に渡ります。
荷物の移動を自動化させる機械全般であり、近年導入が注目される産業用ロボットや自動倉庫、自動ピッキングマシンなども含まれます。
物流における産業用ロボットとは、加工・組立・搬送・検査などの作業を自動化できる機器であり、たとえばピッキングや仕分けなどの単純業務をオートメーション化するロボットです。
物流における工程要素の輸送・保管・荷役・放送・流通加工を、人に代替して行う機械といえます。
物流の一連の流れをどれだけスムーズに効率的にできるかによって、かかる時間やコスト、サービスの質は変わってくると理解しておきましょう。