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物流業界が考えておく必要のあるリスクと対応方法とは?

2019.11.01
分類:リスク

どの業界でもいつどのようなリスクが発生するかわからない中、ある程度予想できる部分は何らかの対策や備えで対応しておくことは必要です。

物流業界でもいくつかのリスクが背景にはあり、それらのリスクにどのように向き合い、備え、実際に発生したときに対応するのか考えておかなければなりません。

物流におけるリスクマネジメント

物流は、安全にそして確実にモノを届けることが必要ですが、その一方で輸送だけでなく、保管や情報の処理など活動の工程における段階にも潜むリスクを防ぐこと、備えることが必要です。

そこで、具体的に物流においてどのようなリスクが背景にあるのか把握しておくようにしましょう。

災害・事故のリスク

輸送中にトラックが交通事故を起こすといったものから、台風や地震、土砂災害など自然災害が影響することによるトラブル、さらには盗難や破壊といったものも含まれます。

ビジネスリスク

業績悪化などによる営業の停止や、事業承継が進まないことでの経営存続、さらに規制強化などによるリスクが挙げられます。さらに現在ではコンピュータでの管理が主流となっていますが、システムダウンやネットワーク障害、外部からのハッキング、顧客情報や個人情報の漏洩といったリスクも考えられるでしょう。

人的リスク

従業員の過重労働などによるヒューマンエラーや不正、訴訟、労働災害といった問題など、コンプライアンスの問題までのリスクが考えられます。

 

リスクへの対応方法とその内容

物流業界で考えるリスクマネジメントにおいては、これらのリスクを領域ごとに分類し、それぞれに向けた対策を講じることが求められます。

ではどのようにリスクに対応していけばよいのかというと、次のような種類が考えられます。

リスクの受容

リスクを完全に排除するのではなく、受け入れることができる範囲を決め、実際にリスクが発生したときに対処するという考え方です。特に発生が予想しにくいリスクは、このリスクの受容により対応することが求められるでしょう。

リスクの移転

主に保険などにより担保していく考え方ですが、他にも機材や施設をリースにしたり、業務をアウトソーシングしたりといった方法も考えられます。

リスクの低減

実際にリスクが発生したときに、その損失をできる限り抑えることができるようにするという考え方です。施設の強度を上げて自然災害を防ぐこと、安全衛生講習や防災訓練を行うといった方法が必要となるでしょう。

リスクの回避

容認できないリスクが予想される場合、たとえば新規事業においてそのリスクが発生することが予想されるのなら、リスクそのものを避けるために事業を取りやめるといったことが方法として考えられます。

 

すべてのリスクに万全の体制は困難でも

すべてのリスクに万全の体制で備えることは難しく、容認できるリスクとそうでないリスク、回避できるものや移転という形で備えることがリスクなど、種類に分けてリスクに対応していくことが求められます。

リスクと経営戦略とのバランスを検討しながら、対策を考えていくようにしてください。