運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送されるまでに流通加工品がつくられるそのプロセスとは

2021.06.04
分類:リスク

商品の価値を高めるため、流通の過程において加工を施すことを流通加工といいますが、そこでできた加工品として挙げられるものはたくさんあります。

たとえば生鮮食品・繊維品の二次加工の他、小分け・包装・値札付けも加工された商品です。

ガラスや鉄鋼を裁断することも加工の一種であり、運送までのプロセスにおいて欠かすことのできない業務といえるでしょう。

流通加工に含まれる作業

生産工場から出荷される商品の荷姿が均一でないときなど、利便性を高めることや付加価値をつけることを目的として行われるのが流通加工です。

また、物流センターなどで行われる箱詰め作業やパッケージングなども含まれますが、具体的に次のようなことも流通加工として扱われています。

検品

商品により加工される内容は異なりますが、不良品を除外する検品も流通加工の一部です。

破損や傷がないか、組み合わせや内容などが合っているかなどを確認し、もし異常があれば補修を行います。

包装

説明書・カタログ・保証書などの印刷物・物品を封入する作業や、封筒など封をする封緘なども流通加工の1つです。

丁合い

種類・量・順番などをそろえる作業も含まれます。

員数

商品や製品の数を確認することです。

名寄せ

同じ届け先の商品を一つにまとめることです。

貼り付け

バーコードや値札シールなどを貼りつけることの他、商品にプライスタグなどをつけることです。

梱包

配送する商品を、段ボールや箱に詰める作業のことです。

 

物流における流通加工の目的

流通加工は商品の価値を高めることを目的としますが、それにより商品の完成度が上がるため、顧客の作業負担を軽減させることができます。

手元に商品が届いたとき、顧客側で行わなければならない作業が多いと、不便に感じ利用しなくなる可能性もあります。

しかし加工を施しておくことで顧客側の負担を減少させ、スムーズな利用をサポートでき顧客満足度も向上させることができます。

顧客満足度の向上はリピーター創出につながるため、流通加工は販売促進の一環ともいえますし、売上向上にも貢献できる作業といえます。

また、しっかりと梱包されている商品であれば、運送中の衝撃にも耐えることができるため破損や傷がつくリスクを防ぐことができます。

商品そのものに手を加えることはなくても、商品の価値を大きく高めることができる工程といえるでしょう。