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運送中に商品が破損してしまったその責任所在は誰に?

2021.06.19
分類:リスク

輸送中、商品が破損してしまったというトラブルで悩んでいる運送業も少なくありません。

しかしその悩みは荷主も同じで、せっかく作った商品を届けてもらったのにクレーム対応に追われることになると、いったいどのように運ばれているのか運送業に不信感を抱くことになります。

そこで、運送中に商品が破損するといったトラブルはどこで起きることが多いのか、その実態をご紹介します。

運送中の商品破損は誰に責任が?

運送中に商品が破損してしまうその原因として多いのが、落下・振動・フォーク付きあて・転倒・荷崩れなどです。

他にも水濡れや衝突などによるものもあるようですが、いずれも衝撃が加わったことによるものであることが確認できます。

破損トラブルを防ぐためには、商品に加わる衝撃への対策を行うことが必要ということです。

また、破損が発生する場所として、積み込み作業・積み下ろし作業などが挙げられます。

トラックやコンテナで荷物を移動させているときよりも、人の手を介したときに破損リスクが高くなるため、作業において荷扱い者に注意を払ってもらうことが必要です。

 

商品破損の種類

商品の破損といってもいろいろな種類がありますが、多いのは外箱の潰れやへこみ、傷などの外部破損です。

続いて筐体の割れなどの製品破損や、基盤の割れといった破損、ネジの離脱などの部品脱落や化粧箱の汚損などが挙げられます。

外から衝撃が加わったことで破損が起きると考えたとき、これらの結果は当然といえますので荷扱い者に対する注意喚起は欠かせないと考えられるでしょう。

 

責任所在を明確にするために

運送における破損トラブルが発生したときには、その責任の所在は物流企業が負うことがもっとも多いようです。

しかし最初から破損していたというケースもないとは限らないため、物流過程を見える化したほうがより責任の所在を明確にすることができます。

破損対策として考えられるショックウォッチ(衝撃検知シール)や衝撃レコーダーの設置、梱包強度の見直しなど、荷主に検討してもらうことも必要となります。

本当に外から衝撃が加わったのか、形にして残すことが可能となりますし、荷扱い者も衝撃検知シールがついた荷物であれば、より注意して荷物を扱うようになるため注意を促す上でも有効です。

何よりも衝撃が加わったことが証拠として残るため、荷主も衝撃による破損と物流会社にうったえることができますし、反対に物流会社としても外からの衝撃でないことを証明することができます。