荷物を受け取り、仮置きや倉庫内で保管するといった、荷物仮置きという状態も物流作業の中に含まれます。
この荷物仮置きはなぜ発生してしまうのか、発生させることは作業の効率化の妨げになるのか、その理由などについてご説明します。
溜める物流で考えられる用途とは、入荷と出荷のアンバランスを吸収することを目的とすることです。
時期がくるまで待つことや、入荷した荷物を振り分けて出荷させること、一定量をまとめる、ひとまず保管するといったいろいろな用途が考えられますが、いずれも入荷してから出荷するまでのバランスを調整することを目的としています。
しかし、大量に入荷する場合においては、次々に入る荷物で身動きが取れなくなってしまうことも考えられますので、出荷することを考えた上で入れることが必要です。
あまりに大量に入荷されるときには一旦入れた後で荷繰りを行い、出荷順に並べ作業を行うこととなるでしょう。
物流の工程の中で、後の作業の進捗に遅れが生じており、その前の工程で終わった荷物が滞まってしまうこともあります。その場合、滞まった荷物を仮置きしておく必要も出てくるかもしれませんし、荷物が入ったけれど収納しきれないという場合も仮置きで対応することになるでしょう。
実際、滞留や仮置きは付加価値のない作業なので、できるだけこれらが発生しない状態にすることが理想といえます。
実際に荷物が滞留した場合、荷物を置くスペースが必要となり、スペースに移動させる作業、さらに必要になったときには元の場所に戻すという作業が必要です。ここにはその作業を行う人員、そして搬送設備も必要となるので、作業の効率化を考えらえれば滞留を発生させない作業を考えることが求められるといえます。
入庫した荷物量が多かったことで収納場所に収納することができず、仮置きすることが必要になった場合も同様に、仮置きスペースの確保やその作業を行う人員、搬送設備、そして時間が必要になります。
さらに仮置きする荷物がどのようなものか、ラベルなど作成して管理するといった手間も増えることとなるでしょう。
作業の効率化を考えるのであれば、この荷物仮置きという作業をできる限り生まないことが求められることは言うまでもないのです。