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国際物流など貿易に関係する仕事を行うなら関税の知識も必要!

2020.02.18
分類:その他

関税という言葉は耳にしたことがあっても、そもそも税金を徴収する目的や仕組みなどまで知っているという方は少ないかもしれません。

ただ、国際物流など貿易にかかわる仕事を行う場合、関税についても知っておく必要がありますので、関税の仕組みなどについて説明します。

国際物流で欠かせない関税とは?

関税とは、貨物が境界線を通過する際に割り当てて徴収する税金であり、外国から輸入する貨物に対し国が課する税金です。

税関で徴収することになりますが、他の国から商品を輸入するときに輸入することとなる国が商品に手数料をかけることを意味します。

関税の目的は安く輸入することが可能となる国の商品ばかり購入することを抑え、国内の産業を守ることです。

税率は法律や条約などで決められており、無税のもの以外は必ず納めなければなりません。

 

関税の計算方法の種類とその内容

関税の計算方法には次の用にいくつか種類がありますので、それぞれの内容を確認しておきましょう。

価格に対して課税される従価税

価格に対して課税される関税であり、価格に比例して税金も高くなります。最も一般的な関税といえ、輸入するときの品物の価格により変動することから、同じ商品でもタイミング次第でかかる関税が異なります。

商品の価格が上がっているときなら輸入する側は得をしますが、価格が大きく下がると関税も低くなるので、外国が大量に商品を輸出することになり、国内の産業が脅かされる可能性がでてきます。

重量や数量、容積に対して課税される従量税

酒やたばこ、ガソリンなどは、その数や重さ、容積などに対して関税が課税されます。

税率には価格の影響がないため一定の税率が保たれ、商品価格が高くなっても関税は変わりません。

従価税と従量税を合わせた混合税

従価税と従量税が合わさった形の関税で、この2つの税を併用する複合税、または2つの税のいずれか一方を選択する選択税があります。

複合税の場合、従価税と従量税が同時に課税されることとなり、従量税だけの場合は商品価格が上がれば税率が低くなってしまいますので従価税も課税され対応することとなります。

複合税の対象となるのは一部の乳製品で、選択税の対象となるのは卵黄や魚油などであり、従価税と従量税を計算して高い方が採用されることになります。

CIF価格

CIF規則下で貿易取引の価格のことで、CFR価格に海上保険料を加算したものであり、輸出地における船積港価格(cost)、海上保険料(Insurance)、運賃(freight)の3つの要素から構成される価格です。

貿易条件が工場渡しの場合、工場から輸出港までの運賃と保険料、輸出通関費用を含む価格に対して関税が課税されます。