在庫管理や人員管理、倉庫内の設備などの倉庫管理を行う業界を「倉庫管理業」といいます。
誤出荷や出荷時間遅延など、物流でありがちなミスを防ぐためには徹底した倉庫管理が求められますが、サービスの質向上にも欠かせない仕事です。
そこで、物流・運送関連の業界の1つである「倉庫管理業」について説明していきます。
生産と消費を結ぶ事業が倉庫業であり、その中で管理を行うのが倉庫管理業といえます。
倉庫業法では、倉庫業を営むときには国土交通大臣の登録を受けることが必要とされていますが、これは倉庫業の適正運営と倉庫証券の円滑流通を確保することが目的です。
登録の際には、倉庫の種類ごとに定めのある施設・設備基準を満たすことが必要となり、さらに事業を適切に管理・運営する「倉庫管理主任者」の選任も義務付けられています。
倉庫管理業の仕事は倉庫内の管理に限定されますが、在庫だけでなく設備の管理の他、人員の配置なども担当して業務に効率化を図ることが求められます。
そこで、物流倉庫の管理業務として、次の3つについて説明していきます。
・入庫
・出庫
・在庫
倉庫に届いた商品と入庫伝票の内容が一致しているか確認・検品し、それぞれの保管場所に仕分けを行っていきます。
商品を倉庫から探して取り出し、出荷すべき商品か確認・検品作業を行います。
検品した後は商品を梱包し伝票を貼り付け、伝票と中身が相違なければ出荷します。
倉庫内にどのくらいの商品が保管されているか把握し、発注量や発注まで管理を行います。
「倉庫業」とは、預かった荷物を倉庫で保管する営業形態で、その対価を得るビジネスともいえます。
その公益性の高さから、2002年までは許可を取得しなければできませんでしたが、競争が激化したことや物流業務を効率化させるために登録制に変更されています。
なお、倉庫業を始めるときにはそれぞれの地方の運輸局に登録申請を行うことが必要であり、メールでも申請することができます。
なお、倉庫業は大きく次の3つに分けることができます。
・普通倉庫業
・冷蔵倉庫業
・水面倉庫業
農業・鉱業・製造業など幅広い産業の貨物に加え、消費者の家財・美術品・骨董品などの財産も保管します。
法律上の一類・二類・三類・野積・貯蔵そう・危険品倉庫を総称した名称として普通倉庫という呼び方が使われています。
食肉・水産物・冷凍食品など、保管する際の温度が10℃以下でなければならない貨物を保管します。
原木などを水面で保管します。