高額な貴重品などを宅配サービスに依頼しても、運送会社から引き受けを断られてしまうことがあります。
厳重な保管が必要なことや、モノによっては温度や湿度にも気を配ることが必要となるため、万一破損などがあったときに責任を取れないからです。
しかし大手運送会社では、貴重品を輸送する専用のサービスを提供しています。
そこで、高額な貴重品でも輸送依頼できる専用の運送サービスについて紹介します。
西濃運輸の「カンガルー貴重品輸送サービス」は、個人情報や機密情報を含む書類や記憶メディアを、専用のボックスで届けてくれるサービスです。
輸送中に商品が通過するポイントごとに、端末機器でバーコードをスキャンし、専用の追跡管理システムで輸送進捗を確認できます。
マイナンバーや住所など、個人情報を含む文書や重要なデータの記憶メディア、代替品のない商品などを依頼すると安心です。
ただし、特定の受取人に差出人の意思を表示したり事実を通知したりする信書の取扱いはできません。
高額な荷物や大切な荷物を手渡しで届けてほしいときには、佐川急便の「セーフティサービス」が安心です。
荷物の預かりから届けまで、作業はすべて手渡しで行われれ、営業所でも貴重品室で保管されます。
さらに輸送中は貴重品専用ケースで厳重に管理されるため、安心して預けることができるでしょう。
損害賠償の限度額は30万円であることと、運送保険への加入を求められること、信書や貨幣・有価証券は取り扱い不可であることは留意しておいてください。
美術品専門スタッフが美術品の特性に合った梱包で安全に輸送してくれるサービスがヤマト運輸の「美術便」です。
海外輸送でき、絵画・彫刻・陶磁器・屏風・骨董品・仏壇・高級家具・模型・ジオラマなどのように、取り扱う際には専門技術が必要な品物について、梱包や輸送を美術品専門スタッフが担当してくれます。
たとえば個展を開きたい方などで輸送・展示・撤去まで総合的にサポートしてほしい場合も対応してもらえます。
美術便で使われるトラックは美術品専用車両で、温度・湿度を一定に保つ空調設備や、輸送中に振動をやわらげるエアサスペンションが装備されています。
美術品だけでなく、国家資格などの試験物品輸送や特殊輸送なども対応してもらえるため、相談してみるとよいでしょう。